83『様々な視点④』
◆◆◆◆◆◆
『彩佳視点』
◆◆◆◆◆◆
「・・はあ。
何時迄も腐ってたって仕様がないわね、あの兄弟のブラコンなんて昔っから分かってるんだし。
幹太、もう帰ってるかしら」
17時。
颯太を連れてお昼だかに行ってたとして・・アイツ等の事だし、ついでに色々買い物 ( ホント、兄弟でデートしてんじゃないかって疑う時あるわ。) とかしてるでしょうし。
でもアイツん家、朝晩の御飯は絶対家族そろって食べるし・・もう帰ってる筈。
「───・・出ないわね」
何度掛けても、留守電・・。
今迄、こんな事はなかったのに・・幹太の携帯じゃなく、家の電話に掛けようかしら。
・・ってトコで、幹太から電話。
「ちょっと!?
アンタこんな時間まで何を───」
〔彩佳ちゃん、済まない。
私だ、おじさんだよ!〕
「えっ、あっ、お・・おじさん!?
ご、御免なさい・・でも何でおじさんが幹太の携帯から・・?」
嫌な予感。
・・御願い、変なコトは言わないで・・。
〔───幹太と颯太がまだ帰ってないんだよ・・。
ソレでソチラにお邪魔しているんでは・・と、思った・・んだけど、ね〕
「い、いえ・・」
〔実は・・御義父──源太爺ちゃんも出かけてたんだが、彼も中々帰って来なくて・・今、行付けの店に問合せたら『知らない間に、携帯も脱いだ服もそのままに居なくなっていた』そうなんだよ〕
「えっ・・ソレって!?」
〔考えたくないけど事故か事件に巻き込まれた可能性がある。
・・実は幹太と颯太が居なくなった状況と同じなんだ。
一縷の望みで・・彩佳ちゃんに連絡した・・んだけど───〕
おじさんはコレから警察に連絡すると言って、電話を切った。
───た、確かにおばさんが死んで・・一家心中しかねないぐらい、落ち込んで・・だいぶ復活してきたと思ってたけど、源太爺ちゃんは体まで壊しちゃったし───
嘘・・嘘うそウソ・・・!
◆◆◆◆◆
『???視点』
◆◆◆◆◆
き
ょ だ
い
な ま
も
の
が
つ
ぎ つ
ぎ
しん で
ゆ
く。
あ
な ゆ
る
む。
つ ぎ
は
えさ。
ほ
ん
め
い
の
た め
の。




