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82『「ペリオラ・シューティング・アタック!」「あらあら~」「ぐっ・・スーパー・ペリオラ・シューティング・アタック!!」「まあまあ♡」』


「───う・・うぅん・・?」


「あっ、幹太姉ちゃん」


「・・・!?

うわっまた俺、気絶していたのか!?」




そりゃ全力でやったけど。

ちょい、油断してたっつうか・・大事件が連続し続けたせいで魔力を使い切ったら気絶するって忘れていた。


・・【魔力吸収】で一回気ィ失ってたのも油断した遠因の一ツっぽい気もするが。




「あ、アレからどうなった!?

みんなは!?

【ファフニール】は!?」


「ワタクシ達はココに居ますわ、御姉様」


「みんな酷くて掠り傷ッスよ」


「ザレ、ジキア、みんな・・!

良かっ───

・・ん? 源太ちゃんは!?

リャター夫人とザーロスさんは!?」


「【デロスファフニール】のトコに行っちゃったんだ」




俺が立ちあがろうとしているのを見て・・身体動かし用か再生魔法分ぐらいしか魔力は回復してない事に気付いた颯太が身を起こしてくれ、ジキアとザレが肩を貸してくれる。


鎮痛と足腰のみに魔力を割り振り、泥が見える位置へ行くと・・泥のあった場所にはウッスラとクレーターが出来ていた。


泥は一見・・消滅してるっぽい。

魔力も・・自然の物しか分からない。


気絶している俺、消耗したジキアとザレ、ソレナリに疲れてる女生徒たち。


皆を颯太に任し、三人達は【ファフニール】の方に行ったのか・・。




「───今の俺が行っても迷惑にしかならないだろうけど・・行きたいんだ」




俺の言葉に皆が頷く。

だいたい同じ気持ちだったようだ。




「颯太・・済まん、一人に負担かけちゃうけど・・」


「ううん、大丈夫。

僕も行きたかったんだ!」


「ありがとう、颯太。

行こう、みんな!」


「「「「ハイッ!!」」」」



◆◆◆



「で、デロス・・殿・・・か!?」


「リ"ゃ た ア ァ・・」




デロス・・殿、に面影のある───泥。

人の形をしとるが・・人ではない。


魔力は・・幹太と仲良うしとった男の子 ( ・・どのレベルの、じゃろ? ) や、もう一人の女の子 ( ・・どのレベルの、じゃろ? 胸を揉まれとったが・・ ) にも劣る。


周囲の泥に最早魔力はない。

核・・じゃろうなぁ。




「・・許されんだけの事をしたんじゃ。

死───」


「ちょっと待ってぇ!」


「・・うん?

リャター殿とザーロス殿か・・」




儂が無駄に走っとった間に・・エライ早う追い付いたの。

そう言えばデロス・・と、リャター殿とは『パス』? とやらで繋がっとるとか言っとったか。




「りっ・・リャ"あ"あぁ・・!?」


「ゲンタさんも、ザーロスも、デロスに因縁はあると思うのだけど・・私に預けてくれないかしら」


「・・私は結果【ファフニール】復活の切欠になったとは言え・・一度デロスを断罪しました。

愚兄はリャター夫人に任せます」


「儂は・・まあ、人に仇成す魔物を滅するのみ。

その過程は問わんよ」


「ありがとう。」


「り"ャ た あ"あ あ あ"あ"・・!!」




デロスが歩いてくる。

リャター殿目掛けて。

・・笑みを浮かべて。

悪意の塊にも・・年端のゆかん子供の無邪気な物にも見える、笑み。


対し、リャター殿は・・静かに、抜剣しデロスに構える。

儂は未だ剣は素人じゃが・・堂の入った───

現代日本で見る事のない

『人を斬る』

構え。




「・・デロス、もう眠りなさい」


≪   ≫




一閃。

デロスは一言も発する事無くその身を縦に分かたれた。


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