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74『コッチでも 「御嬢さんを僕に下さいっ!」 は、有ります。』


「【ファフニールベビー】は颯太の攻撃が通用したんだよな?

【ファフニール】と同じ素材の敵に」


「うん」


「でもココへ来る途中の石蹴りは殆んど通用しなかったんだよなあ。

単純に装甲の厚さか・・?」




ザーロスがスッと手をあげる。




「ソウタさんは【ファフニールベビー】の時、蹴るか殴るかだった。

つまり魔力の籠った一撃でないと、有効打に成らないのでは?」


「なるほど」




感覚派の颯太は雰囲気だけでドンドン強くなっているが、論理的な魔力運用は未だ苦手で体外に魔力を込められない。


俺でいう、樹脂油。

ザレ達でいう、土とかだな。


石蹴りは蹴った瞬間、颯太の魔力が爆発して石の表面に魔力がこびりつく。


けど・・『毒』の範囲外から蹴った石が届く頃には、こびりついた魔力は残ってない。




「つまり源太ちゃんと戦った時と逆で、今度は俺が主軸に成らなきゃなんないのかあ」




『爺ちゃん』改め、『源太ちゃん』。

御互い思う事があるんで母さんはナシ。

叔母さんも嫌じゃ、とのことでなんか可愛い感じで収まった。




「なァに、『毒』っちゅうんも耐えれん程のモンでなし・・一撃離脱を繰り返せば充分じゃ。

主軸を譲る気はないのう」


「そうだ、『毒』といえば体調は!?

・・母さんが・・し、死んでからはずっとしんどそうにしてたじゃん」


「うむ、此方へ来たと同時に・・『魔法使いに成って』完治したようじゃ」


「父さんは?

一緒じゃないの?」


「いや、出た先での『事』でなあ・・。

仁一郎君は家に居るはずじゃが」




ついつい始まった家族トーク。

みんな各々の準備してますよー、って感じで・・物っ凄げえ聞き耳立ててる。




「ちゃんと皆を紹介したいけど【デロスファフニール】がもうすぐ来るしなあ」




と言うと、ジキアとザレが『紹介』のトコでビクビクッってなってた。


『皆を』ですよ?




「まあ兎に角、颯太はどうしたい?

【モスマン】のマユにやったみたいに、岩に魔力を留めるって手もあるな」


「ワタクシが魔法で作る石弾でもソウタ様なら有効活用出来ると思いますの」




【ワーム】や【モスマン】のマユにやったのが対象に俺の魔力を『置いておく』のに対し、火炎弾や石弾とかは魔力に『浸すだけ』な感じ?


相手にぶつけたり有効範囲を出ると魔力が『徐々に抜ける』。


ソレでも颯太の石蹴りより長持ちするだろう。

( 威力はともかく。)




「ううん、源太ちゃんと一緒にやってみたいんだ、さっきの戦いでも色々勉強になったしね!」


「そっか。

じゃあザレとジキアは、普段土や風に込める感じをバリスタの矢でやってみてくれないかな?」


「武器に魔力を───

そんな発想無かったッス・・。

カンタさんみたいに魔力を留めるなんて出来ないッスけど、ヤらないよりマシッスかね?」




身体強化魔法ならともかく、武器に魔力を込めても特に攻撃力が上がる ( 切れ味が鋭くなる? 重くなる? ) 訳でもないしな。


ゲーム的に言うなら通常武器に魔法属性を付加するといえば分かりやすいか?




「ては私は投石───

ゴホン、あの石に魔力を込めよう」




ザーロスが最後の提案をしてくれた。

【デロスファフニール】対策は決まった。


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