7『様々な視点①』
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『父、仁一郎と祖父、源太視点』
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ん・・?
先刻まで綺麗だった道場に・・本と脱ぎ散らした上着?
幹太と颯太は・・居ないな。
「御義父サン、幹太と颯太を見ませんでしたか?」
「知らんのう、まだ帰っとらんのじゃないんか?」
「いえ・・道場に本と服があるので一度は帰ってきた筈なんですが・・」
「ホントじゃな。
・・・珍しいの、あの子等がこんな散らかしとるのは」
・・まったく、弛んでいるな。
「帰ってきたら注意しなくては」
「まあまあ、仁一郎君・・ついウッカリじゃろ」
「ウッカリ、ではいけませんよ」
部屋の掃除は心の掃除。
「もう・・母親は居ないのだと、もっと自覚しなくては」
「仁一郎君・・・。
───まあ脱いだ服を見るに、二人一緒に帰って一緒に何処かへ行っとるんじゃろ。
・・ひょっとしたら、昼メシかの?
近所にラーメン屋が出来じゃろ」
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『彩佳視点』
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・・ハァ~、ビックリしたわ。
事故ったとか言うから慌てて帰ったら宅配車って・・いや、宅配でも大変だけどさ。
幹太にも悪い事しちゃったわね。
まあ良いか、最初から重い本は持たせるつもりだったんだし。
・・アイツも告白するんなら、サッサと告白すりゃイイのに。
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『???視点』
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は
え。
き た。
みん
ら。
ま
ざ る。
・・うれ ひ い な。