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その姉妹品、危険につき──  作者: フユキ
番外編・2
538/547

73『『アキハラカンタ、貴女の部屋に「こんな」漫画は無かった。もっと見識を広めるべき』「やだよ」』

 

前話にて、【ファフニール】と【アジ・タハーカ】を間違えておりました。

済みません。

 

 

「───って訳───黒剣教───麗嵐───」


「───分か───ママには───」




子供たちとクジャラさんが小声で会話。 たぶん、ヴォイド源破壊に関する彼是の結果報告。


微かに外国の名前が聞こえた。

【麗嵐国】は確か、俺が80年寝ている間にディッポファミリー傭兵団が男尊女卑から救った国。


ディッポファミリー傭兵団の面々を救国の英雄として深く奉っている国で・・近くに【人花の巫女】ビタの姉ピヒタが治める【人花の里】が有る関係から半【人花の国】でもある。


ピヒタはディッポファミリー傭兵団の一人、アナナゴさんと結婚しているしな。

【銀星王国】とは強い友好関係を結んでいる。


黒剣教団は確か最近見つかった国で、【旧銀星王国】と同じく 『 英雄ヨランギ 』 を国父とする国。


男尊女卑が厳しい筈なので、【銀星王国】国内の魔物退治を終えたら行きたかった国だ。


信太たちが笑顔なので、ヴォイドを片した序でに何かしたのかも。

女性たちに善き事となるなら・・ソレこそ滅亡させたって良い。

屑に慈悲なし。




「皆の用件(・・)は、大体終わったか?」


「うん」


「そうじゃの」




子供たちや源太ちゃんの返事。

他の皆も、反対意見は無いみたいだ。




「じゃあ、ゼレバくん」


「はっ、ははは・・ハイっ!」


「君の【巫女】に成るから」


「・・・・は?」


「序でにリリさんのにも成ろうか。

チホさん、良いよね?」


「ええ、リリには事情説明しましたから」


「じゃあ───」


「ちょ、ちょっと待て!

説明ぐらいしろっ!」




俺がゼレバくんに手を伸ばすと・・部屋の隅にいたガタイのいい男が反論してきた。




「君は?」


「俺は・・アロス。

ゼレバの保護者がわりで───裏切り者だ」


「裏切り者?」




その言葉と同時に、子供たちから殺気が膨れ上がる。

けどまあ、信太たちは俺や彩佳が。

理太くんは颯太が止める。


クジャラさんが片手を挙げて一言。




「アスェベタ家の息子だってさ」


「アスェベタ家・・まさか、ザーロスさんの孫?」




頷くアロス。

ザーロスさんの息子の一人が、魔法使いで無かったと聞く。


その息子は・・魔法使い至上主義では無くなった世の中、表面上は大人しくしていたけど───悪意を喰らう魔物【ファフニール】に喰われたデロスと同じ感情に囚われたのかもな。


おそらく『旧世代』に居たんだろう。

息子であるアロスは、父に付いたか。




「んぅ・・でもココに居るって事は、そうゆう事、なんでしょ?」




颯太の、9歳女児っぽい仕草。

・・ふり、なんだろうか。

天然っぽい気もするが・・。




「───ゼレバに、救われた」


「なら良いじゃん、序でにアロスの【巫女】にも成るよ」


「はあっ!? だからオレは裏切り者で・・」


「アロス・・言ったろ?

ウチの大将は、敵だろうと気に入ったら仲間にするってな」


「クジャラさん」




なんか分からんけど、アロスとクジャラさんとで男同士の友情っぽいのを育んでいる。

リリさんが「 腐ッ・・ 」 と、良い笑顔で微笑んでいた。

ソッチの人?




「じゃ、成るぞ・・えゃ!」


「うわっ!?」


「きゃっ!」


「こ・・コレは・・!」


「説明するよか、成った方が早い」




彼等から魔力が盛れだす。

擬似的な魔法使いに成った証拠だ。


ゼレバくんの体内からはヴォイドが消滅してゆく。

ココに居た皆の話だと、強い歪みは電波のみならず脳波にまで影響を及ぼすらしいけど・・ゼレバくんの体内に残っていたヴォイド量だと問題無い。





「目眩が・・治った」


「うんうん、良かっ───」




『 ───た、などと・・思うなよ、アキハラ カンタあああぁぁぁぁ!!! 』




「は?」


「「「「 ぐぅう・・!? 」」」」




突如響く、男の声。

苦しみだす、我が子たち。

何が・・一体・・・・!?




「お前に潰される寸前に、体の一部を分離させておき・・お前等にへばり着いていた。

魂も、体内の扉が消滅する寸前に一部を扉から逆流させて・・偶々流れ付いた先、このガキに寄生していたんだ!」


「この声───」


「肉体と魂が揃ったこの場に・・御丁寧にも、俺のヴォイドと微かにパスが繋がったガキ共まで居る。

【 魔王の粘土 】としてコレ程吸い易い魔力はない!」




超重力で本体を潰した事で、油断していた・・あまりに極小で、肉体にも魔力にも魂にも気付けなかった・・。




「───『アンチ』か!」

 

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