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その姉妹品、危険につき──  作者: フユキ
番外編・2
523/547

58『アホの子 vs アホの子。』

 

男の人が物陰から出てきたー。

服も身体も、何日も洗ってないにおいだなー。

ヨー、不潔なひとキラーイ。




「そっちの黒髪の女・・オマエ、日本人か?」


「・・だ、だったら何なのよ!?」




あ。

チホちゃんが怖さの余り・・つい、『 そう 』 言っちゃたけど───

なんとなく・・だけど 『 それ 』 は言っちゃ駄目な気がするなー。




「・・・・。

・・ひ、ひひ、『 見つけた 』 ぞ!」


「な、何よ・・何を───」


『 エア・プレス! 』




なんか、男が笑いだしたけど・・。

言い終える前に、魔法でフッ飛ばす。

・・殺してないからねー?




「チホちゃん、話なんか聞く必要無いからー。

無視して逃げよー?」


「え? でも? ・・う、うん。

そ、そうね」




チホちゃん、パニくってるなー。

まあフツーの女子学生は、こんな状況に慣れてないかー。




「もうすぐ幹太ちゃんが来る時間だし、颯太ちゃんと合流しよー?」


「え、ええ。

魔力パスってので、颯太さんの位置が分かるんでしょ?」


「任せろー!」




・・やだなー。

なんでチホちゃんを狙うんだろー?

80年前にチイちゃんが倒して、チホちゃんを利用してたマフィアの生き残りかなー?


マフィアは地球人で・・アイツは、異世界人だしなー?



◆◆◆



アタシが本気をだせば、あんな奴置き去りに出来るけど・・チホちゃんに合わせたスピードだとねー。


颯太ちゃんも、アタシたちのピンチに気付いたみたいだけど・・お互い迷路みたいに入り組んだトコに居たから、颯太ちゃんたちのスピードでも中々合流出来ないよー。


うー・・チホちゃんを守る為なら建物をブッ壊して、颯太ちゃんトコまで一直線の道を作っちゃおうか、それとも・・この男を、殺───




『 クワガタたちっ! 全ての通路を! 』


「えっ!?」




女の人の声。

と、共に凄い数の虫。

うわー・・軽ーく、うなされる光景だねー・・。

今晩は、虫の悪夢で決定だよー。




「・・ったく、今の【銀星王国】で女性を襲おうたぁ、良い度胸じゃない」


「は、離せ・・!?」


「獲って食いはしないわよ。

この子たちは(・・・・・・)ね」


「な、なんも喋んねえぞ!?」


「あっそ」




言って、女の子は掌からキノコを産みだして男に植えた。

もがき苦しみだす男。

うー、また悪夢が増えたよー。

チホちゃんもカタカタと、男にじゃなく女の子に震え───あ。

んーと、んーと・・水魔法で揮発させれば、誰にも ( チホちゃん自身にも ) 気付かれ無いかなー!?




「まったく・・アンタたち、大丈夫?」


「は、はい! ・・って、日本人?」




うん、助けてくれたのは日本人の女の子だねー。




「彩佳ちゃんも大丈夫ー?」


「ええ。 いくらアタシでも、こんな雑魚相手に負けはしないわよ。

・・さあ、洗いざらい吐いて貰うわ」


『ぎ──ぎぽぽ─あ──ひひ───』




うわー、R18だねー。

彩佳ちゃん、幹太ちゃんを天然って言うけど・・割と似た者夫婦だよねー。

天然って、本人が一番気付けないんだよ。 ヤレヤレだぜー。




「彩佳、周囲の封鎖は終わったぞ」


「あんがと。 思ったより早かったわね?」


「なんか知らんけど、何人かが手伝ってくれたぞ。

───久しぶり、ヨー」


「久しぶり、幹太ちゃん」




さーて、天然夫婦のお出ましだー。


チホちゃんは大丈夫かなー?

アタシたち、フツーの感性だとキツいぞー?

 

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