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その姉妹品、危険につき──  作者: フユキ
番外編・2
507/547

42『アホと天才 ( 災 ) は紙一重。』

 

お昼ー。 屋上でお弁当ー。

ちょっと一人に成りたかったからねー。

タコさんウインナーは正義!




「いやー、人妻だというのにモテモテ過ぎて・・ヨーは罪づくりな女ー」


≪君は、時代が時代なら(・・・・・・・) 『 英雄 』 に成れる逸材だからな≫


「照れちゃいますなあー♡」




どの教科も、ヨーは100点満点!

計算も簡単だし、世界中の【人土】達のリーダーたる旦那様と一緒だから世界中の言葉も喋れるんだよー。

( 消滅した国の言葉は、国と一緒に消滅しちゃったけどねー。)


運動も得意だしー。


身体強化魔法無しで、鉄棒の大車輪を決めたら・・色んな運動部から勧誘受けちゃったぞー。




「───でも・・チホちゃんと、仲良くなれないなー」


≪彼女はまだ、マフィアの影響を完全には受けていないようだ≫


「感情レーダーでも、善意が見えるしねー」


≪善意は人を殺せる。

そちらはあまり、頼りにしない方が良いな≫


「世知辛いねー」


≪それが奴等の手でもある。

少女達本人は、善行をしているつもりなのだから≫




チホちゃんは、暫くしたら戻ってきた。 でも授業が終わったら、サッとどっかに行くんだよー。

だから、ちゃんと話せてない。




「マフィアの方はどうなってるのかなー?」


≪【人土】が24時間体制で監視しているよ。 だが、まだ拘束はしない。 泳がして、情報が欲しいらしい≫


「チホちゃんの家族はー?」


≪本人達は、ミチヨの旦那の母国で平穏に暮らしているようだ。

・・が、チホ視点からは人質に取られている可能性は否定できない≫




マフィアをヤッつけるのは、さいしゅーしゅだん・・って訳かー。

魔法使いの目を持ってしても、難しーみたいだねー。




「ヴォイド? だっけ?

いま幹大ちゃんを苦戦させてる機械とチホちゃんが、どんな関係か調べる方が先かなー」


≪・・・・≫


「あれ? チイちゃーん?

他のみんなー?」




アタシが 『 ヴォイド 』 って言った途端、みんな黙っちゃった。

んんー?




≪・・ヨー、君の旦那も言っているだろう? 魔法使いにとって、ヴォイドは危険だ。

近付くのは賛成できない≫


「で、でも幹大ちゃんは 「 いざ(・・)という時は、俺が何とかするから手伝ってくれ 」 ってー・・」


≪飽くまでも 『 いざという時 』 は、だ。

今はまだ、その時では無い≫


「う、うん・・」




・・どうしたんだろー?

なんか、今までとフンイキ違うなー・・。




「・・ん? あ、チホちゃんはっけーん!」




校舎裏・・焼却炉だっけ? 魔法が使えない人用のゴミを焼くとこで、誰かと遊んでるー。

・・むー、アタシとは遊んでくれなかったのにー。




≪ヨー、四階校舎から飛び降りてはいけないぞ。

一応、魔法使いである事を隠してはいるんだから≫


「はーい!」




てなワケで、校舎内をイッキ降り。

たぶん金メダリストもビックリなスピードは出てないハズー。




「チーホちゃん、遊ぼー!」


「ヨー!? あんた、こんなトコまで・・!?」


「おっ? 噂の転校生か?

スゲェ可愛いじゃん」


「なに? チホ、こんな娘と仲良くなったんなら・・ちゃんとオレ等に報告しなきゃ駄目っしょ?」


「違っ・・私はこんな奴と仲良くなんかなってないわ!

寧ろ、邪魔よ・・!」




むーん・・今までお母さんも、旦那様も、幹大ちゃんたち秋原家の人も、お屋敷のメイドさんたちも、みんな優しかったからねー・・ちょっとヨーのハートはブロークン。


ををっ、カッコいい!




「ほーほー、邪魔・・ね。

ならオレ等が、転校生を良い所に隔離しといてヤんよ」


「なっ・・!?」


「ホラホラ、悪い娘はアッチに行こうねぇ」




チホちゃんと一緒にいた四人の男の子が、アタシの肩に手をまわす。

うー・・旦那様以外の男の人にこんな───・・悪い娘ー??




「ヨーは悪い娘じゃないよー?」


「ウルセェなあ、良いから黙って付いてこいっ!」




痛っ!

なんか、強く引っ張られた。

ど、どうしよー!?

魔法使いってバレたら駄目だから、魔法は駄目だし・・そもそも、怪我させたらカワイソーだし・・。




「ちょっと!? その娘は私と関係無いって言ったでしょ!?」


「っせえな! もう、んな事どうでもイイんだよっ!」




あっ・・チホちゃんが叩かれて───




「う、ううぅ・・うわああぁーーん!!!」


「うをっ!? なんだコイツ!?」


「へっ、ソイツも一発ケリ入れりゃあ大人しく・・ぐほっ!?」


「なんつう怪力だ・・そういや、転校生が体育でメチャ凄かったとか噂が・・」


「ちっ・・覚えてろよ!?」




男の子たちは去っていった。

でも・・でも・・・・。




「うわああああぁああん!

チホちゃんが・・チホちゃんがあ・・!?」


「───ヨー・・?

・・ハア、私は大丈夫だから」


「ホント!? ホントに!?」


「ホントにホントよ・・。

・・ハア、私ってこうゆうお人好しに好かれるタイプだったのね・・」




なんかチホちゃんが困った顔で、「 私にそんな資格は無いっていうのに・・ 」 とか、よくわかんない事を言ってたけど・・アタシでもチホちゃんを助けられて良かったー。

 

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