表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
その姉妹品、危険につき──  作者: フユキ
番外編・2
499/547

34『母親の栄養信仰なみに。』

 

「客人がた、此方へどうぞ」


「わあ・・凄い御馳走!」


「この村の料理人は、料理の腕はモチロン・・全員、付与魔法の使い手ですので体力回復効果もバッチリですよ」




久喜さんのお母さんが助けた、300人の魔法使いの子孫で溢れる【連合】の村。

【ジート砦】での連戦の疲れを癒すために料理屋に連れて来られたんだけど・・。




「付与魔法?」


「コレも女王が広めたんだぜ」


「また女王様ですか・・」




女王様に 『 魔法の母 』 って別名が有るのは聞いた事が有るけど、ソレは単に魔力が多いから・・だと思っていた。

けど、数々の新魔法を産み出したから・・かもしれないな。




「あっ。

先輩、美味しいですね」


「ソレに体力が、凄い勢いで回復しているのが分かるぞ」


「魔力も回復していってるわ!?」




最低三日は残るであろう疲れが、殆んど取れちゃったよ。

凄いなあ。

他にもこれだけ魔法使いが多いと空気中の魔力が濃くなり、一時的に身体強化魔法も強くなるらしい。




「女王が魔力付与料理の練習に、オレの従兄弟を使ったんだが・・最終的には、大嫌いなイスカンダルをパクついてたなあ」


「異世界でいう、ピーマンですか。

僕も苦いのは苦手なんだけど・・」


「ゼレバ、旅人の主食(イスカンダル)を食えずに傭兵には成れないぞ」




今はカ○リーメイトやレトルト食品が有るんだから、昔ほど旅の食事に野草を頼らなくても良いのにな。

先輩も教師も、結構イスカンダル信仰が凄いって言うか。




「・・懐かしいな」


「はい?」


「女王が魔力付与の練習をしている時・・その従兄弟も、爺さんに同じ事を言われて怒られていたんだ」


「へー」




クジャラさんは懐かしむ顔。

・・だけど、少し哀しそうな顔。




「その、従兄弟さんは?」


「老衰死を選んだ」


「そう・・ですか」


「実は、女王と従兄弟は・・相思相愛だったんだよ」


「えっ!?」


「女王は魔王討伐の最後、色々あって80年眠ったワケだが・・」


「そ、そうだったんですか!?」




とにかく、表舞台に現れない御方だからな・・。

御自分が女王と知らない事とか含め、影武者も多くて謎が多い人なんだけど・・。




「ジキアも・・ひょっとしたらディッポ団長でさえ・・・・幹太ちゃんが眠りさえしなきゃ、今も───」


『クジャラ』




2000年生きた・・という『三者を越えし者』さんが、複雑そうな表情でクジャラさんに声を掛ける。

100年以上生きるっていうのは・・そうゆう事なのかな。




「・・と、たらればを言ってもしょうが無い。

みんな、疲れは取れたか?」


「はい」


「ああ」


「魔力もバッチリです!」


「じゃあ行こうか」




クジャラさんが気を引き締めて、号令。

羅佳様の元へ。




「羅佳さん、アンタが一番魔力を消費しているハズなんだが・・」


この身体は(・・・・・)魔力回復能力も高い。

数10分ほど寝ただけで大部回復した」


「す、凄いですね・・アタシ30000人分くらいの魔力は消費してたハズなんですけど」


「所詮、母から得た魔力だよ。

・・では行こうか。

目的地の森はもう直ぐだ」


「森?」


「私の母は、元日本人なんです」


「ああ、久喜さんの名前が」


「その母が、日本から転移してきた森・・ソコが目的地です」


「ソコぁ・・世界の壁が弛いね?」


「おそらく」

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ