表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
その姉妹品、危険につき──  作者: フユキ
番外編・2
492/547

27『ギリ、横領じゃ無かった主人公。』

 

「【スライム】から現れた、【源・人土】。

俺と縁がある、男。

・・そうか。

───オマエ等(・・・・)か」


「誰か、分かったの?」




まず、アイツ等の誰か・・だろう。




「名前は知らんけどな。

『スライム・ABC』で十分だ」


「・・んがあああああああああっ!!」




『傲慢で自分勝手』なコイツ等は見下されるのが大嫌いだったが・・・・ある程度の知能は持っているようだな。


あっち』はアレだけ 「 かんた かんた 」 と、俺を意識してんのに・・俺は、アイツ等をとるに足らない 「 モブ 」 だと言っている程度の事は分かるらしい。


激昂し、憎悪が吹き出している。




「・・で? 誰なのかしら?」


「・・・・。

俺と颯太が傭兵になるため、傭兵ギルドへ行った時にイチャモンをつけてきた連中だよ」




そして───




「───俺が、この世界に来て初めて・・殺した人間だ」


「・・・・そっか」




元々、秋原家の人間は・・家族や仲間以外の人間に対して興味が薄い。

再構成されたのも手伝って・・『敵』を殺すのに、躊躇いは無い。


無論日本に産まれ育った人間としての倫理観は持っているし、殺人鬼になったつもりは無いが。




「やっと思いだしましたか・・」


「あぁぁぁきはぁぁらぁぁかんたああああぁぁ・・!!

殺してやぁぁぁるうぅぅぅぅ!」


「傭兵仲間である彼等を、【スライムプール】に落とすとは・・。

しかも、より長く苦しむように【アルラウネ】の花を使って───なんと外道な」




・・そうか。

80年前・・日本に再転移する直前に【スライムプール】を掻き出した時、まだコイツ等が反応したような気はしたが・・。


コイツ等が【源・人土】になったのは・・【アルラウネ】の花の超回復能力が、何らかの作用をしたのかもな。




「魔女と【ファフニール】が日本を襲ってきた時・・我等は科学的アプローチで『扉』開けようとして───異世界の物資や魔物が流入してきました」


「今の地球の魔物の先祖だな」


「その時、彼等の元となった【スライム】も転移してきたのですよ。

色々と(・・・)アプローチした結果・・彼等は人の知性などを取り戻しました」




色々と(・・・)・・か。

ヴォイド能力は、その結果かね?

どう考えても『仲間』としてではなく『実検動物』だよな。




「『秋原 幹太』という共通の敵を持つ我等は友達となり・・『正義』を共に成すのです」




正義・・ねえ?




「男尊女卑( 俺達への性差別 )、

弱い者苛め( 弱い立場に強制 )、

仕事放棄( 災害指定コカトリスを無視 )、

独断専行による仲間への被害拡散( エリ草を摘もうとして【アルラウネ】に襲われた )、

窃盗(【アルラウネ】の花の強奪 )・・どれも、傭兵として最悪だ」




まあ俺もエリ草は横領したが・・イーストや ( 今は(・・)呼び捨て。 ちなみに結婚はしてない。) ヒトゥデさんにはバレバレだった。


でも・・怪我人優先の、必要にかられて───という事情は考慮されたので御咎めはナシ。

ギリギリ、正当報酬に認められた。




「ソイツ等は後に、ギルドから直々に粛清依頼が出たほどだ。

・・ソレだけの下種傭兵団だったんだよ」


「だぁぁまああアれぇぇぇええ!」


「そして今や・・世界にこびりつく、唯の『シミ』だ」




俺の『アンチ』。

【人土】の『アンチ』。

魔法世界の『アンチ』。





「何度でも・・殺してやる」


「うぉぉおおぉおおおおお!」




生きていた頃から録でもない。

死んでからも録でもない。

アンチ』に居場所は無い。

必要ない。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] 誤変換:実験 どう考えても『仲間』としてではなく『実検動物』だよな。 誤変換:先行 独断専行による仲間への被害拡散
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ