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その姉妹品、危険につき──  作者: フユキ
番外編・2
490/547

25『滅多に弟子を取らない分、ノリノリになる『だけ』ではあります。』

 

「うーん・・一体一体が街破級の80%ぐらいかな?」


「でも颯太婆ちゃん、劣化版とは言え数が多いぜ?」




幾ら颯太婆ちゃんでも、劣化版街破級50匹・・しかも、まだまだ隠れてる。

さすがにヤバいんじゃ───




「確かに、ちょっとピンチかもねぇ」


〔 ククク・・ちょっと(・・・・)

素直に勝てないと、認めたらどうだ? 〕




颯太婆ちゃんの弱音なんて、始めて聞いた。

まさか・・・・。




「だから理太くん。

修行、頑張ってね♡」


「・・え?」




颯太婆ちゃんは・・魔物ウチの1匹を、オレの方へ蹴っ飛ばす。

一瞬で魔物の右腕をネジ切り、右足の膝に指一本で矢傷みたいなのを与えながら。

・・え?




「今の理太くんだったら、なんとかソイツに勝てるから。

ソイツが終わったら、もうちょっとダメージを小さくした魔物を上げるね♡」


「・・え?」


「幹太姉ちゃんの子供並みに強く成りたいんでしょ?

だったら・・修行、ガンバっ♡」




わ、忘れてた・・。




≪理太ぁ? ・・世界一周の旅で、忘れていたかもしれないけどぉ───

颯太ちゃんってぇ、大の修行マニアなのよ~?≫


「・・う、うん」


≪家に居たころ・・魔物・盗賊退治や一家団欒以外は、朝起きてから夜寝るまで、ずぅーっと道場だったろう?≫


「・・うん」


≪颯太ちゃん・・弟子にはキビシイからねぇ?≫


≪颯太の言う、なんとか勝てる・・っていうのは、なんとかしないと負ける(死ぬ)って意味だからね?≫


「・・・・」




聖者と覇者が・・颯太婆ちゃんの中から、怖い事を言ってくる。


・・・・。


・・ええい、オレも秋原家の人間だ!

街破級だろうが、魔物なんかに負けるモンか!



◆◆◆



「取敢ず、空間内爆発魔法インプロージョン!!」




幹太が・・『アンチ』とやらを防壁魔法トーチカで包み、中を爆炎魔法で埋め尽くしたわ。


辺りに被害を出さない魔法では、最強レベルの魔法だけど・・爆炎が晴れたソコには───


・・はっ!?

ソコには・・無傷のアンチが居た。

じ、冗談でしょう?




「幹太の魔法を食らって・・ノーダメージ!?

・・あ、アレは・・ココに(・・・)存在するの!?」


「なんだよ、ソリャ?

幽霊みたいなモンだって言いたいのか?」


「だって・・自己再生魔法だとかで、回復したようには見えないわ」




昔、幹太と『三者を越えし者』とが戦った時───『三者を越えし者』は耐久力特化だったけど・・あの、攻撃しても攻撃しても回復する感じとは全く別よね。




「魔力・・は、全く見えないし───幻術の類いじゃ無さそうね。

幹太、寄生虫探査魔法で『アンチ』の生命活動を見て!」


「・・分かった!

・・・・・・んん?」


「な、ナニ!?

生命活動が無かったの!??」


「・・いや。

生命活動もナニも・・寄生虫探査魔法そのものが、無効化されたっぽい。

見た目通り、シミそのものみたいだ!」




魔法を無効化・・って、ソレは───




「そう、『アンチ』はヴォイドの使い手・・いや、『ヴォイドそのもの』と言ってよい存在です!」


「ヴォイドそのもの・・」




アンチ』を操ってるっぽいオヤジが、両手を広げて笑いながら声高らかに解説してくる。


・・なんで悪役って、ショーがかった動きが好きなのかしら。




「おおっと、だからと言って『アンチ』は地球人では有りませんよ?」


「・・まさか、地球の人間じゃなくて猿とかってオチか?」


「まさかまさか! 異世界人ですから!

しかも・・貴女の仲良しさんですよ」




幹太の不正解が嬉しいのか・・ピクピク、全身を震わせているわ。

キモい・・。

 

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