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その姉妹品、危険につき──  作者: フユキ
番外編・2
482/547

17『初登場させた時は・・この作品に居ない、純情可憐タイプにしようとしてたハズが・・。』

 

「あの馬鹿娘は・・西? ね?」




馬鹿娘の魔力パスを意識すると・・なんか、変な位置にいたよ。

何やっているのね?


てか、細かい位置は分かんないのね。

アレは歩く『世界』。

魔力の規模がデカ過ぎて、意味不明よ。


アタシ等を砂の一粒とするなら、アレは砂漠ね。

砂一粒の位置を探る能力で、砂漠を探ったら・・精々、方角しか分からないのね。




「取敢ず・・馬鹿娘は今回の作戦に参加させない、で、良いのよね?」


「チビッ子どもがなあ・・妹との再会を邪魔させないって言っているしな」


「あの・・もしかして、女王様の事ですか?

そんな他人を若返らせる程の超魔力なら、一発で解決するんじゃ───」




このガキ・・なんちゅう怖い者知らずね!?




「ゼレバ・・女王を守るのがオレ達だ」


「そ、そうね!」




その一発は、星破級の一発ね。


クジャラという男・・さすが、80年前からあの馬鹿娘との付き合いがあるだけあって、分かっているね。


よく見たら、微かに震えているよ。




「そ、ソレよりアロス。

『旧世代』の戦力は、村破級5000匹だそうだが・・残りはドコだ?

一斉に呼ばなかったのか?」


「分からない。

オレの使命は飽くまで、 " ドリー " の繁殖地から【ジート砦】を繋ぐ道に、出来るだけ沢山の傭兵高校の生徒を集める事だったんだ」


「魔物を呼ぶタイミングは、相手に一任されていたワケですか」


「ああ・・本来予定されていなかった場所───【ジート砦】に集まれば、ドリーが呼ばれる事は無いかも、と期待していたが・・」


「実際には来た、と。

5000匹のウチ100匹足らずしか来なかったのは、予定地じゃないからか・・始末する気が無いからなのか」


〔ソレは私めが御答えしますわ〕


「へ?」




謎の声・・かと思ったら、みんなアタシを見ているね。

何事かと自分の身体を探ったら・・小型通信機!?


しかもこの声───




「ポロヤン会長!?

アンタ、これ何時つけたね!?」


〔 ほほほ・・ 〕


「ほほほ、じゃないね!?

今までの話、勝手に聞いてかね!?

プライバシー侵害よ!」


〔 プライバシー侵害というのは、貴女が寝ている間に埋めこんだチッ───

・・クジャラさん、『旧世代』の魔物についてですが 〕


「おい、何つった!?」




何が怖いって、この腹黒クロ介なら本気でヤリかねない所ね。




「ポロヤンさん、何か知ってるのか?」


〔 ええ 〕


「ぽ、ポロヤンって・・あのパラヤン商会会長の───!?」


「確か、コッチの世界で世界一のお金持ち!?

そんな人と普通に会話してるクジャラさんって・・」




ガキ共は、目ぇキラキラさせて興奮してるけど・・あの女にゃ近付かない方が身のためね。

男は内臓を、女は貞操を盗られるね。

きっとそうよ。




〔 実は数日前、『旧世代』と思わしき男が来店しまして 〕


「アンタんトコに来るって事は、武器が目当てか?」


〔 ええ・・ですので、在庫処分に困っていた不良品を売り付けちゃいました♡ 〕


「え、エグいな」


〔 後は、ジャミング装置を武器に偽装して売りましたね 〕


「ジャミング装置?」


〔 周囲の通信波をムチャクチャにする機械・・と思って下さい。

ソレで先程の5000匹が来なかったかと 〕


「成程な・・で?

アンタにも愛国心は、有るんだろうが───タダで動くタイプじゃ無いだろ?」


〔 ほほほ・・ 〕


「ほほほ、じゃねえ!

・・そうか、チビッ子どもか。

アンタ、【人土】と【人茸】に御執心(・・・)だったよな」


〔 何の事ですかね?

私は、イチ【銀星王国】の民の一人として当然の事をしたまで。

・・ああ、コレで私は女を超越した女になる!

この世から男は滅せ───ブツッ 〕


「「「・・・・」」」


「・・思わず、通信機を壊しちゃったけど良いかね?」


「・・良いんじゃないか?

弁償代はウチから出すよ・・」


「助かるね・・」




あのアマ、絶対そうゆうの要求してくるね。




「さて・・5000匹がジャミング? されてバラバラに動いたと仮定したら・・」


『チビッ子たちが動く』


「あの・・さっきから言っている、そのチビッ子って・・?」




一般人組がキョトンとしてるね。

まあ、チビッ子とか言われても分かんないね。




「女王の子供たちだよ。

王位継承権みたいなのは無いがな」


「じ・・女王の子供───

そ、ソレってこの国の機密情報とかじゃ・・?

そもそも、女王が若返らせるチカラが有ってクジャラさんが100歳以上とかってのも・・」


「機密・・といえば機密だが───

ソレを武器に魔王討伐隊へケンカを売れる奴なら、他の何でも武器に出来るだろ」




星破級の名は伊達じゃ無いね。




「とにかく。

援軍の魔物は、来ても数10匹。

後は人間の『旧世代』か5000匹はチビッ子に任せ・・オレ達は【ジート砦】の死守だ。

───行くぞ!」




クジャラが、傭兵高校の連中やら他の傭兵団やら騎士やらを纏めて再び【ジート砦】へと向かうね。


───『旧世代』の目的が『姉妹』なら・・『姉妹』が動く事態に成らなきゃ良いけどね。

 

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