表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
その姉妹品、危険につき──  作者: フユキ
番外編・2
471/547

6『遅れてやってくるモンです。』

 

昨日は勝手に休み、申し訳有りませんでした。

寝坊したうえ、謎の腹痛にウンウン唸っておりました。

 

 

「よう、クジャラ」


「よう、ザコ傭兵団」


「誰がザコ傭兵団だ、誰が。

ディッポファミリー傭───運送団のロートルめ」


「はん」




【人土】幹部である嫁から、キナ臭い話を聞いた俺は・・ジキアの息子達に連絡をとる準備途中で【銀製王国】を警備する傭兵団と出会う。


コイツ等は80年前まで、男尊女卑や弱い者イジメをしていたカス共だったが・・【銀製王国】に存在しない筈の【コカトリス】騒動の中で、『あのコ』と共同作戦をとるウチに改心した連中だ。




「・・昔ほど、ザコとか言われて怒らなくなったな」


「偉大な『姉御』が、下ッパの仕事を進んでやってんだ」


「『エラソウ』な肩書きが『偉い』訳じゃねえだろ」


「『ザコ』と呼ばれようと、『オレ等』はオレ等だ」




80年前はクチ先だけ野郎だったコイツ等がなあ・・。

あのコが目覚めてコイツ等も、社会奉仕活動を頑張っているし───




「───あわよくば、イーストみたいに・・自分の子供も産んで貰える、なんて考えてないだろうな?」


「「「 ぎくぅーーっ!? 」」」


「あのな・・」




今、あのコはなあ・・。

・・割とガチでヤバイんだよ。


オレ等にとっては、ディッポ団長やジキア達の死は数十年前の出来事だけど・・彼女にとっては、まだたったの三年。


しかも彼女は、トンでもない仲間想いだからなあ。


ソコに・・異性の善人に惚れる『呪い』が復活しているから───偶に、無意識でオレ等まで誘惑してくんだよ。


コイツ等も、その圏内(・・)だから・・気を付けなきゃな。




「き・・今日は、クラッゲとナムァコ(ロリコンども)と一緒じゃないのか?」


「今は二人とも、『あのコ』の『中』だよ。

嫁さんの母親の方が、定期的に若返りたがるからな」




彼女は充分若いんだが・・どうしても母娘そろって同じ男と結婚すると、自分と娘を比べちまうらしい。


ちなみに、母娘ともに二十歳の姿を維持している。

知らん人間が見ると、双子みたいにソックリだ。


・・弟達が、嫁の同僚みたいに(性癖)相手の()姿を指定しなく(治っ)て良かった。

( 極稀に、発作的に5~6歳にさせて(性癖が戻)るみたいだが・・。)




「クジャラ、オメェは?」


「・・嫁さんから、ちょい面倒事を持ちこまれたからな。

ロートルはガキ共に頼るのさ」


「未だに仮面ゴッコをやってる、【人土】の嫁か。

・・厄介そうだな」




『旧世代』・・か。

平和を享受できない愚か者め。




「───よう」


「あん?」


「・・確かにオレ等はザコだ。

オメェ等が懸念するような相手には、役立たねえだろうが・・よ」


「それでも、数だけは居る。

実力より、数が必要な時は遠慮なく呼べ」




まあ問題は、立入禁止区域の【ジート砦(地球との国境付近)】っぽいから・・あそこに近付きさえしなきゃ、良いか。




「・・ああ、そん時ゃ頼む」


「おう」



◆◆◆



「───ちょっとォー?

準備出来たのォー?」


「んー、もうちょい待ってくれー」


「もう・・出かける準備は女の方が長いって言うけど、アンタ純粋な女よか長いじゃない!」


「ひっ・・久々に颯太と会うんだぞ!?

秋原家10個分の荷物でも足りんよ」


「はいはい。

待ち合わせ場所の【ジート砦】までに終われば良いけどね」

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ