番外編1『様々な視点・超特別編③』
「えー・・完結記念」
「楽屋裏座談会ぃー・・」
「パチパチパチ・・」
───・・。
・・うん、慣れた。
三回目だし。
また何処ぞの、宴会場の夢だ。
何時もの、知らん人が司会者に・・と、思ったら───司会者が二組、居た。
たぶん、アッチ・・物凄い魔力の女の子と男の子を連れた、日本人のオッサンの方が司会者かと思っていたんだけどなあ・・?
隣に・・弱いけど、妙な魔力の動きのオッサンと、20歳ちょい前の女性もいる。
しかも司会者席に、まだ空きが有るし。
「えー・・本来の司会者は、此方の日本人だったんだが───
今夜0時投稿予定の
『 異世界の村人、VRマシンを手に入れる。』主人公として呼ばれたので、彼の司会進行を助けたいと思う」
「兄さん、素敵よ」
・・番宣かよ・・。
後の空席は?
アッチも、そのうち番宣組が来るのかな?
「なお、此方の空席も連載予定の主人公の分なのだが・・」
「「「 ? 」」」
「の・・のくた・・あん?
の主人公で、遅れて来るらし───」
「駄目ーーーっ!
絶対ダメダメダメぇーー!!」
「タイトルは、
『ゴブリンにTS転生。
僕のお仕事は犯───」
「駄目ーーーっ!
絶対ダメダメダメぇーー!!
・・おいっ!? 誰かアイツのクチを塞げっ!」
「ちょっと天然入った兄さんも素敵よ」
ぜぇー・・ぜぇー・・・・。
なお、タイトルは変更するかも?
知らねえよっ!
◆◆◆
「───はい、ちょっとドタバタが有りましたが・・完結おめでとう御座います」
「あ、有難う」
日本人の方に司会変更。
「物語の予定はどうでしたか?」
「まず───
前回の連載が34話だったんで、倍の70+10話ぐらいで・・と思っていたら400超えちゃった事かなあ」
「思い付いた設定、全部入れるからよ・・」
「いやあ・・全くだ」
「ホントよねー」
「ラカと・・クキ?」
夢だから実現する、前世と今世の会合ッスな。
「アタシって元々、ただクウお姉ちゃんの『心の分岐点』用に双子を出しただけのキャラなのよ?
幹太の前世って設定、突然作られたんだから」
「わたしも、クウに情勢説明用のキャラで・・再登場予定 ( と、名前 ) なんて無かったからね」
「この作者、そんなんばっかね」
「連載前と一番の変更点は、やっぱ【空の口】がラスボスじゃ無くなった事かなあ」
「そうなの?」
彩佳が、イーストさんに御三どんさんをヤらせている。
理由は明日の『人物紹介』で。
「王族の下種っプリと、母さんの過去話を作ってくウチに・・【空の口】を倒したく無くなっちゃって、もっと憎める敵が欲しくなっちゃたんだ」
「まあねー」
「私・・すっかり失敗ばかりな上、ボケ役にされました。
当初の設定では、もっと出来る女だったのに・・」
母さんが愚痴る。
最初の予定だと、
① 【空の口】を完全に倒すため、復活させる。
② 【空の口】出現・・かと思いきや、死んだハズの母さんが現れる。
③ もしや、母さんが【空の口】!? かと思ったら───
・・って、予定だった。
「そのケースの場合、木島さんも登場予定でした」
「木島ぁ?
なんでヤツが出るんじゃ?」
源太ちゃんの友達で、凄腕の整体師さん。
日本編で、倒れた颯太と源太ちゃんを助けた人だ。
数話しか出てないし、たぶん誰も覚えてないハズ。
「木島さんには、 「 あー・・俺も行きたいけど今日は結構重要な予約が何組かあるからなー 」 というセリフが有ります」
木島さんの所へ、山柄さんがやってきて・・俺たちと会食する流れになった時だな。
「この予約相手が、魔女となった私だった───という設定でした」
「実は裏で、代々霊感の強い家計で・・って設定をやろうとして、止めたんだってさ」
「唯でさえ、キャラが多いっつうのに・・」
まあ、そんなこんなで・・【空の口】はヨランギに利用されていた───という設定になった訳だ。
「その、ヨランギ? とか言う方が、 「 オカマに成らないよう、苦労した 」 ・・っていう、この資料は何?」
「あ・・ヨーさん」
『ただの人間女性』の、ヨーさん。
田坂と、30歳近く離れた奥さん。
つか・・ヨーさん80歳、田坂108歳・・。
如何な、チカラの強い【人土】とは言え・・俺の【巫女】の加護なくピンピンしすぎだぞ、田坂。
キモい・・。
「第1話投稿前、オープニング ( 転移・犬ゴリラ・ディッポファミリー傭兵団 ) と、【空の口】が俺達から魔女の魂を抜くシーンだけを書いてたんだけど・・」
「そのまんま使うと、「 魔女の姉妹品 」 云々のヨランギのセリフが全部女言葉になっちゃってたんだよねぇ」
「諸事情により、あのシーンをイチから書く時間は無かったから 『 連載前に書いた文 』 をコピーしたんだけど・・何処に女台詞が有るかヒヤヒヤしたよ・・」
「見返しの最中、ずっと作者の頭の中ではヨランギがオネェでした」
ドリフ○ーズの、サン・ジェル○伯爵。
「オレ・・プロットと同じで、結局死んでるッス」
「ジキア・・。
ジキアは途中まで、【銀星王国】の王になるって設定だったんだぞ?」
「落差・・」
「ヨランギを倒すには、【空の口】と同じ倒し方───つまり、【英雄】が、【人土の巫女】【人狼の巫女】【人花の巫女】+【人茸の巫女】の『愛』を受け───」
「うわっ!?
ジキアさんが、無言で血の涙を流し始めた!?」
「・・バカですわ」
設定通りなら、ジキアのハーレム予定だったからなあ。
「ラスト、俺達全員がジキアの子を孕んで 『 主人公じゃなく、サブキャラのハーレムエンド!? 』 ってオチで・・」
「世界線・・世界線を変えるッス・・!」
何か怖い事言いだしたジキアは放っておいて。
「あと細かいトコだと───最後の幹太の一撃で2つの世界は、完全融合する予定だったのよね」
「『城破級』どころか、国の垣根を破壊する『国破級』・・いや、世界を壊したのだから『界破級』って俺が呼ばれるって設定だな」
もう、それ唯の破壊神じゃん。
「あと、僕を『変な性格にすべきだったかも』・・って、コレなに?」
「颯太・・颯太はなあ・・。
本来、大量の出番を想定していたんだけど───俺に対し、余りに素直すぎて・・動かしずらいキャラになってしまったそうだ」
「「「 ああ・・ 」」」
「な、何よ!?」
彩佳へと、一斉に視線が集まる。
確かに、颯太の出番を彩佳が『食った』所はある。
「じゃ・・じゃあ、アンタは変な颯太が良かったワケっ!?」
「うーん・・」
どんな颯太でも、愛する自信はある。
・・が、颯太にもっと出番はやりたかった。
どっちの世界線の方が良かったのか───
うーん・・うーん・・うーーん・・。
「・・ばたんQ」
「わあっ!?
幹太姉ちゃんが、謎の言葉を残して気絶しちゃったぁ!?」




