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45『この国の平均はB、タマにCです。D以上はまずいません。』


「「「「すみません、オッパイしか見てませんでした」」」」




リャター夫人と女生徒全員に超真顔で言われた。

ちょっと泣きそうになった俺のセンチメンタル的なナニかを返して。


面倒な事になってきたんで転移以外の事情を話そうと、 「 お風呂でも見せたけど 」 と前置きをして包帯の両腕を見せたらみんなの第一声が 「 オッパイ 」 だった。



◆◆◆



「平民風情が・・逮捕だっ!

リャター、貴様も!

ソイツ等生徒共もだ!」




コイツっ・・!

おもわずブン殴ろうとして──

リャター夫人が腕を・・一降り? したらなんか三人組が気絶した。




「うぇ・・!?」


「一瞬で三人同時に截脈・・凄いよね」




すまん颯太。

凄過ぎて逆に何が凄いかよくワカランよ・・。




「──さあさあ、晩御飯にしましょう♡」


「そうですわね、

さあ御姉様♡ ソウタ様♡」


「リャター夫人・・ザレ・・みんな・・」


「・・うん・・」


「【ケルピー】は宮廷料理の材料にも選ばれる食材なのよ~。

楽しみだわ♡」




【ケルピー】の魚部分は鯉っぽい。

( 地域によって鮎や鰻だったりするらしい。)


馬刺し・鯉洗い・・思い出すだけで涎モノだけど、こっちに生食文化はない。

寄生虫探査魔法ってどうにかならないかなあ?


馬部分は適当に切ってステーキ、魚部分は小麦粉をまぶしてムニエルにする。


俺は鯉の余った所を旨煮にする。


醤油はないし砂糖は高級品なんであくまでも塩や蜂蜜で誤魔化した『擬き』だけどな。


颯太と 「 母さんがよく作ってくれたな 」 と、しんみり笑いながら食った。



◆◆◆



「──と、いう訳で・・どうも貴族に目ぇつけられたみたいなんです」


「い・・一日で、何匹も『村破級』を倒してたらソリャあ・・ねぇ」


「リャター夫人は『対、村破級』じゃないんですか?」


「私は騎士流の・・対人特化でスピードはあってもパワーは人並みだから、余程相性が良くないと無理ね」




キャンプ場のログハウスに戻ってきて相談。

貴族共は倉庫に閉じ込めた。




「色々迷惑をかけてしまい──」


「いいえ、迷惑だなんて・・。

それより・・やっぱりカンタさんとソウタさんがウチに来たのは運命だわ!」


「えっ?」


「申し訳ないのだけれど・・あの【ケルピー】、デロスに言った通り私達の手柄にして良いかしら?」


「はあ・・颯太、別にいいよな?」


「うん」


「私が・・彼女達を世間から守れる方法なんて──

会社に隔離するか、騎士として比較的男尊女卑の小さい貴族の世界に閉じ込めるしか・・なかったのよ」


「そんな、学園長・・!

貴方に助けられた人は皆感謝してますわ!」


「「そうです!」」


「有難う・・みなさん。

──でも。

【ケルピー】を倒したという実績があれば・・『対、村破級』という肩書きがあれば!」




『対、村破級』のディッポファミリー傭兵団のディッポ団長が鶴の一声で、女である俺達姉妹を傭兵ギルド入りを決めさせたり──


同じ『対、村破級』のウエスト傭兵団の一人、イーストさんの独断で魔物の森のアレコレを決めたり──


俺達も傭兵ギルド内限定とはいえ女性差別をしようとする奴が減ってきた。


人間への被害が爆発的に増える『村破級』に対抗出来る『対、村破級』にはかなりの権力権限がある。




「必要なら女でも危険な男を追い払う事も出来るわ」


「あー・・つまり『対、村破級』である彼女達は街中を大手を降って歩ける、と」


「バレちゃわないの?」


「だからこそ魔法特化の戦闘講師なのよ~。

やっぱり私は対人専門だもの、魔物相手の戦闘を教えるのに限界はあるわ。

今日の貴女達の訓練で何人かは『対、破級外』ぐらいから『対、道破級』になったもの・・!」




確かに今日一日で、下種傭兵ABC程度なら、あしらえる娘が出てきた。

武術に関して言えば俺より才能を持つコは多い。




「最終的にはホントに彼女達だけで『村破級』を倒せられれば・・」


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