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その姉妹品、危険につき──  作者: フユキ
その姉妹品、危険につき──
422/547

422『2+2=・・?』

 

「【ファフニール】へ───

全力・(フル・)超長距離遠隔操作魔法ブイツーロケット!!」


≪【アジ・タハーカ】、フォローを≫


「くっ!」




ファフニール(魔法弱点)】に土砂(魔法)攻撃をしたいけど・・【アジ・タハーカ(魔法無効)】に庇われてしまう。




「魔力吸収パぁーンチ・・うわっ!?」




逆に颯太達には、【ファフニール(物理抵抗)】が割り当てられちまう。

上手く、お互いへのフォローが出来ないな。




「【巫女】様、我等と【巫女化】して魔力吸収を───ぐわあっ!?」


貴様等ザコは『()』で充分だ。

簡易『【核】製造』、此処を断絶させる≫




お互い、姿は見えるし声も聴こえる。

が・・『見えない壁』で、俺達は分断されてしまった。

空気だとかで作った壁・・じゃ無い!?


空間その物に『差違』を感じるから・・お互い、即興の異世界に居るようだな。




≪簡易とは言え・・王族(人間)が作った物と比べるな!

ヤワな衝撃(城を破壊した程度)で崩れる物では無いし、戦いながら『扉魔法』を使えはしないぞ!≫




それぞれの壁の中には、劣化・縮小版とはいえ───

『身長20mの【ファフニール】』と、

『蛇頭状の空飛ぶ盾【アジ・タハーカ】』が、一匹ずつ出現しやがった。


二匹合わせれば・・街破級以上。




「父さん、彩佳ァ!?」


「アタシ達は皆と一緒よ!」


「・・幹太!

チート組、母さん、『三者を超えし者』さん以外は一纏めだ!」




なるほど。

確かに俺、颯太、源太ちゃん、母さん、『三者を超えし者』は別々に閉じこめられ・・残りは一纏めに魔力パスを感じるな。




「おそらく無限に壁を作れる訳じゃなく、お前達を閉じ込める分で精一杯らしい!」


≪・・ほう?

魔法使いでも無いのに、この一瞬で分析したか≫


「仁一郎は、若くして大企業の幹部へ登りつめる・・私が見初めた男です。

───やや女グセが悪いですが」


「人聞きの悪い事を言わんでくれ!」


「仁一郎君!?

昊を泣かせよったら、君とて許さんぞ!?」


「御父・・源太さんだって御母さんの目の前でナンパされていたでしょう。

貴方の気付いていない場所で何度、私がフォローしたか」


「違うんじゃ!」




父さん・・源太ちゃんも・・。

このピンチに、何やってんの。

あー、でも怒った婆ちゃん・・メッチャ怖かったなあ。


番長で秋原甲冑柔術を会得していた学生時代の源太ちゃんを、完封したとか何とか・・。

( 若いころ源太ちゃんは、平和な時代での秋原甲冑柔術を持て余していたらしく・・この頃のエピソードをスゴい恥ずかしがっているので父さんにすら内緒( 婆ちゃん・談 )らしい。)




「はあ・・今ですらエロ餓鬼やオッサンが寄って来てんのに、アタシこれからも苦労すんの?」


「はあ・・取敢ずの強敵は、年下のワタクシより御胸が薄い方のみ───ひでぶ!?

あ、アヤカ!? 今はこのピンチを協力して乗り越えなければなりませんわ!」


「はあ・・カンタさんはオレの股間見て鼻血を吹いたり、別に同性愛者って訳じゃないッスし───メメタア!?

あ、アレは事故で、はいヤマシイ事はシテイマセン」




・・彩佳とザレとジキアも、何やってんの。

魔女の皆さんが、微妙な表情を浮かべてらっしゃるじゃん。




「ふん、初初しい反応の子等よ。

アキハラ カンタの仲間らしい。

平時なら、我も戯れるも良いが───

【ファフニール】・・!」


「ガロスさんよ、ありゃア御前さンの弟を取りこんた奴たァ別モンだゼ?」


「分かっている。

・・だが、嘗められちゃあ(・・・・・・・)御仕舞ェ(・・・・)だろう、傭兵?」


「・・はっ、違えねェ(・・・・)な!」


「あらあら。

皆さん、其々の特性は聞いているわねぇ~」


「「「ハイっ!」」」




傭兵団や騎士団、場馴れしている人は、流石に一瞬で気持ちを切り換えたか。




「颯太ぁ、防御はどうじゃあ!?」


「うん。

コイツ等一匹一匹の攻撃力そのものは前より弱いし、僕達は強くなったし・・避けられるよ!

ただ、反撃はちょっとずつだねぇ!」


「儂と似た感じじゃの!」




HP特化と硬度特化。

どっちも防御力が高い。




「昊はどうじゃ!?」


「【ファフニール】の『(悪意)』は、この程度(・・・・)など私には効きませんし・・【アジ・タハーカ】は、私の魔法を吸収しても『植物操作権限』までは奪えませんよ」


「そ、そうか」




か・・母さんの、場馴れ感がスゴいな・・。




「『三者を超えし者』さんは!?」


『自分は魔法もステゴロもイケる』




ステゴロっつうか・・まあ良いや。

皆は心配なさそうで、問題は無い。




「幹太は・・」




指向性面制圧魔法クレイモア


「くっ・・!

防壁魔法トーチカ & 防爆衣魔法ボムスーツ!!」


防壁魔法トーチカ&防爆衣魔法ボムスーツ&『悪意の毒』≫


「ぐうっ!?」




皆は、二匹の攻撃を防げているし・・僅かずつとはいえ、攻撃できている。

いずれは倒せるだろう。


けど───

俺は。

俺の(・・)【アジ・タハーカ】は。

どんどん攻撃力と防御力を上げる。




非爆発型貫通魔法スナイパーライフル、貫通力特化!」


防壁魔法トーチカ & 非爆発型貫通魔法スナイパーライフル


「ちっ!」




蛇頭の盾(アジ・タハーカ)は三首。

多重同時魔法を使う敵とはまだ、ヤリ合ったこと無いからなあ・・。




「カンタさん、手数ッス!

手数を増やして、せめて【ファフニール(魔法弱点)】を倒すッスよ!」


「お、おうっ!

回転式多機関ガトリング指向性面制圧魔法クレイモア・・数百発の弾丸、連続発射だ!」




(アジ・タハーカ)がカバー仕切れない場所へ、土も木も水も炎も・・『壁』の中に在る、全てをぶつける。




≪ぐうぅぅぅ・・っ!?≫


≪何だこの攻撃力・・範囲・・様々な魔法の同時使用だと!?≫


「目標は、『この空間全て』だァ!」




ココに、俺が支配していないスペースは無いっ!




≪此が・・【空の口】様と同じ、真の魔女の子のチカラ・・ヨランギと同じチカラか!≫


≪・・いや。

あの子はその魂さえ・・元といえど、真の魔女の魂だからね。

そのチカラは、ヨランギをも上回る≫


≪ちいぃ・・っ≫


≪・・だからこそ!

【空の口】様復活の糧、足りうる!

みんな、此処が踏んばり時だよ!≫


≪≪≪オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ・・!!!≫≫≫




ラカたち魔女と俺の、チカラとチカラのぶつかりで空間が軋み始め・・『簡易【核】製造魔法』に亀裂が───




「幹太!?」


「違・・!?

コレは・・俺の魔法でなく・・!?」




亀裂と思われたソコから現れたのは───




≪『蝶』と『鷲』よ!≫


「・・っ!」




・・とある神話じゃあ『最終戦争』を生き延びる、なんて伝承も在るなあ。




≪羽化した【ニーズホッグ】と、【フレズベルグ】よ!≫


≪空間の支配者を教えてやれ!≫




弾丸は出尽くした。

ダメージは二分割から四分割になる。

 

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