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その姉妹品、危険につき──  作者: フユキ
プロローグ
4/547

4『チートで超速になった人達ってどうやって走っているの?』

 

「うーん・・颯太、さっきの石蹴りで狙えないか?」


「僕、サッカーあんま得意じゃないよ?

それに手頃な石も、もう無いし」


「取敢ず、大岩んトコへ行こう。

見晴らしがイイし、岩場なら手頃な石も沢山有る筈だ」


「うん!」


「颯太、この距離なら俺でも充分逃げられる。

練習代わりに、マジスピードで先に丘に行ってくれ」


「わかったよ、幹太兄ちゃん!」




颯太が・・もの凄いスピードで走り去る。

やっぱさっきの『音』は、俺達の『足音』だったようだな。

俺も今度は意識して走ると、やっぱり車並の・・いや、それ以上のスピードで走っている。


しかも足で出せるグリップ力じゃ無い。

急カーブ急ブレーキ、思いのままだ。

何なら、普通に走るよか制御できている。

この走りの練習をしつつ、颯太が既に到着している大岩の丘へ。




「・・フウ、やっと追いついた。

颯太、すげえスピードだったな!」


「うん、でも普通に走れるんだよ」


「俺もだ」




麓に、犬ゴリラが向かってくるのが見えた。




「予想通り、見晴らしが良くて手頃な石も沢山有る。

この先、ココより好条件の場所が有るとは限らないからな・・。

───ココで決着を着けたい」


「僕も、ソレしか無いと思う」


「高低差から、かなりギリギリまで向こうの投石は届かずに・・かつ、コッチの蹴石はこの距離でも届く・・ハズ」


「とりあえず蹴ってみるね」


「頼む」




『ドガガガガガガガガガッッ!!』


颯太が、石を蹴りまくる。

だけど・・『安全な距離』って事は『的が小さい』って訳で、俺の石蹴りも届く距離になってから参戦するが───二人共、ぜんぜん当たらない。




「やっと一匹!」




残り二匹。

しかし奴等との距離が100mを切った!


小柄で素早い方がクネクネと走り、大柄な方はサポートに回るのか・・石を抱え始める。

ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ・・!




「幹太兄ちゃん、サポート御願いっ!」




颯太が石蹴りを止め、小柄犬ゴリラへ。

無茶だ・・と言おうとしたけど、『超スピード・急グリップ』を駆使してギリギリ戦えていてる。

やっぱ颯太はスゲエ。




「俺より強い颯太を信じるしか無い、か」




細かい狙いを付けらんない以上、颯太にまとわりつく小柄犬ゴリラへは攻撃出来無い。

投石を始めた大柄犬ゴリラに、石を蹴り込む。

明らかに投石数は減ったが、小器用に跳び避けながら・・なお颯太へ投石していく大柄犬ゴリラ。




「脚力しか武器は無い・・俺じゃあ足技だけで奴等と戦えない・・石蹴りが通用しない・・・・」




詰んだか!?


まだだ、考えろ・・考えろ・・・。

他のチートは無かった。

身体強化チート?

足だけの?

別の、『何か』なんじゃないか?



────『 魔法 』。



・・・・作用・反作用を操作?

それなら身体強化チートだと説明のつかない急カーブ急ブレーキも操作出来る・・と、思う。


でも、そもそもチートや魔法に説明とか理屈とか・・いや、迷っている暇はない!

 

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