347『戦車と悪魔が戦うRPGの話・・実現しないかなあ。』
各々、武器を整備したり柔軟したり魔力を整えたり。
最終決戦への旅の途中らしい、調整の最中。
「【巫女】様。
もうすぐ国境の村です」
「了解です。
各員と、国境の村側に通達をお願いします」
◆◆◆
国境の村。
最終目的地である【銀星王国首都】との、中継地点。
休憩と物資補給の為に、寄ったのだが───
「ディッポファミリー傭兵団。
ウェスト傭兵団。
新生ペリオラ傭兵団。
新生白百合騎士団。
二千年前の英雄、ヨランギの妻。
千年前の英雄、三種族。
今代の英雄、アキハラカンタ。
その家族。
あと・・キノコ人間?
・・・・・・。
戦争できる戦力だな、ディッポ。
いや・・実際に魔王の住まう、この国の首都へと戦争を仕掛けるんだったか」
大概の国なら攻め落とせる戦力と。
「『馬がない馬車』も・・トラックに、バスに、キャンピングカー?
ウチも数台のトラックをレンタルしているが・・なんだ、この数」
「しかも一部の車に付いてるのは・・『【人土】の武器』の、『デカイ版』ですな?」
村周辺が埋まる程の『超兵器登載車』の数に、国境の村商工ギルド長以下───
村民が皆・・ドン引きしていた。
ディッポ団長は、仕事相手であり友人でもある商工ギルド長と話している。
たぶん車とか武器の話。
「量産体制が整ったらしィからなア。
そのウチ販売し始めるそうだゼ?」
「作製・販売・修理・・。
全て、【人土村】でしか出来ん」
「いずれは、トラックが無きゃア商売出来なく成ンだろうよ・・。
つまり、この世界の流通が【人土村】に支配される訳だ」
「それは、もはや世界征服だ」
「そうゆうこった。
静かな老後を送りたかったゼ」
【人土】達も日本では善良企業として、他社製品を研究するだけに留まっていたけど・・ココは著作権の無い異世界。
・・若干、研究者たちが暴走してしまった。
本来なら組合わさる筈の無い技術と技術。
魔物の特殊な素材。
原子操作魔法。
『使命感』と『好奇心』と『悪ノリ』の最果て。
悪魔合体をさせまくった結果───
メタル○ックスみたいな見た目のバス等になっていた。
「戦車も作ってたそうね?」
「らしいけどな。
日本に居た頃は、自衛隊の戦車が【人土村】に常駐していたし」
「非人道兵器も作ってたそうね?」
「らし───ゴホンッゴホンッ!
・・【人土】の半分は優しさで出来ています」
・・嘘はついてナイ。
オレハ、ナニモ、イッテナイ。
「この国境の村で、行商人母娘と出会って源太ちゃんとすれ違ったんだよ!」
「そうじゃったのう」
颯太と源太ちゃんが突然、昔話を始めてくれた。
・・彩佳が、舌打ちをする。
何故に。
「ディッポファミリー傭兵団と出会ったのもそうだけど・・あの母娘に出会ったのが男尊女卑について考えるキッカケになったから、色んな意味でココで運命が変わったよなあ」
「そうだねえ、幹太姉ちゃん」
ソレまでの集落でも、俺達自身が男女差別を受けていた。
だけど───
『対、村破級傭兵団ディッポファミリー傭兵団』の庇護下にあり・・魔法使いである余裕から、そこまでは辛くなかった。
ソレに比べ、あの母娘の苦労は如何ばかりか。
「父さんは、稀にあの母親と一緒の仕事に成るのだが・・彼女は親の鏡だと思う」
「うん、俺もそう思うよ」
「「オレ等もそう思いますよ、ジンイチロウさん!」」
「君達は何か違うっ!?」
行商人母娘の娘、フェドリーと婚約しているクラッゲさんとナムァコさん。
・・まあ良いんだけどね。
娘と仲良し。
母親とも、最近は気遣い以外の仲良し小良ししているっぽい。
( 母親がちょい、ツヤツヤしてた。)
善き哉。
娘が大人になっても、魅力が減った・・なんて事は言い出さないだろう。
( アナナゴさんとウーニさんに、ファミリー以外の仲間意識を求めているけど。)
「【巫女】様。
各員、各車、物資補給、全て異常・遅れ無し。
本日はココ、国境の村で一泊して明日早朝出発・・で宜しいでしょうか?」
「分かりました」
本当の意味で休めるのは、ココが最後だろうしな。




