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346『メインディッシュばかりが料理じゃ無い。』

 

『魔王』『城破級』『魔女達の主』───

恐るべき相手、【空の口】の本拠地と思われる【銀星王国首都】へと向かう俺達は・・ピリピリしていた。




「あらあら~。

日本式道路を通っていると日本への懐かしさが込み上げてくるわあ~・・」


「「「・・・・・・」」」


「あ、あらぁ?」




ウチの( 俺含め )女メンバーほぼ全員が、リャター夫人に胸を揉まれまくったからなあ・・。

揉まれた女性陣の多くがリャター夫人への警戒心で、ピリピリしているのだ。




「いやあ、リャター夫人・・流石にヤリ過ぎですよ・・」


「ゴメンなさいねえ~・・。

今日この日に合わせる為に、ホント仕事仕事の日々で───

つい、禁断症状が出ちゃったの~♡」


「あのねぇリャターさん・・。

女同士でも、セクハラは通用するんだからね?」




彩佳もたまに、俺の胸を揉んでくる癖に・・はい。

なんでもアリマセン。


禁断症状が出たリャター夫人は本気で恐ろしい人だけど・・普段のリャター夫人は心の底から尊敬出来る人なので、俺と颯太に警戒心は無い。


彩佳も、日本で暫くリャター夫人と過ごしていたのでその言動にゲンナリしつつ・・慣れた感じでリャター夫人と会話している。


本気で泣き叫んでいた俺達姉妹と彩佳の・・普通に懐いている様子に、多少は警戒心が薄れてゆく女性陣。




「大丈夫っ!

可愛い成分をタップリ補給できたから、暫くは頑張れるわあ♡」


「・・もし、また可愛い成分が不足してきたなら───ジキアをどうぞ」


「何事ッスか!?」




イキナリ彩佳に引きずり出されるジキア。

・・あー、まあなあ。

確かにジキアは、男とは思えない可愛らしさは有るからなあ・・。




「・・・・。

・・( ぺろり )」


「ひいっ!?」




捕食者を思わせるリャター夫人の迫力に、サッと俺の背後へ隠れるジキア。


たまに勘違いしている人がいるけど・・リャター夫人は『可愛い人』が好きなのであって、『女性(どうせい)』が好きな訳じゃあない。


なので、充分ジキアは可食部位に含まれる。




「オレは可食でき無いッスうううっっ!?」


「いやだわあ・・冗談よ~。

男は( 一応 )主人に悪いし、手を出さないわ~♡」


「わ、私達おんなにも手を出さないでくださいよう・・」




ピヒタが、アナナゴさんの背後に。

ビタが、ウーニさんの背後( ビタは襲われていないけど、ピヒタに合わせて ( 楽しんで ))に隠れている。


・・男二人、鼻の下が伸びてんなあ。


色恋に疎いピヒタとビタは、懐いた人になら無警戒でしがみついている。

あの位置だとアナナゴさんの背中には、当たって(・・・・)いるハズ。


・・あ。

今、生唾のんだ。


ウーニさんは寡黙だけど、頼られる事が凄く好きな人だからなあ。

俺達も異世界にきて暫く、修業時代は随分御世話になった。




「まあ、実際・・リャター夫人は凄く頼りになる。

この旅にも助けになってくれるさ」


「はいぃ・・」


「リャターさんは、『街破級【ファフニール】』『街破級【アジ・タハーカ】』を倒した実力者なのです、ピヒタ姉様!」


「ううぅ~、聞きたくなかった・・」




自分を襲った痴漢が、世界最強レベルの実力者だという情報は・・不安要素にしか成らなさそうだ。


まあいずれピヒタも、リャター夫人に懐くだろう。

ソレだけのカリスマは持っている人だ。



◆◆◆



「ディッポ団長、旅の調子はどうですか?」


「今ンとこ、問題ねェな。

【空の口】の手下の襲撃は無し。

ノラ魔物や盗賊の影も見えねェ。

車の故障、病傷人も出てねェ。

気味悪ィぐらい、順調だ」


「その分が・・【銀星王国首都】に?」


「・・だろオな」




最終決戦は目前、って訳だ・・。

 

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