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305/547

305『数回の殴り合いの果てに、群のリーダーが決まりました。』


「幹太っ、颯太ぁっ!」


「「源太ちゃんっ!」」




熱い抱擁。

ガン泣き。

相変わらず、皆に引かれる。

何故に?




「源太ちゃん・・。

色々言いたい事は有るけど・・取敢ず、魔物はどうだった?」


「うむ。

残りは鈍重そうなんばかりでな、暫くは安寧じゃろう」




俺達が【人土じんど村】に帰ってきて、ほぼ一日。

やっと源太ちゃんと【人狼じんろう】達が帰ってきた。




「・・そう」




チラッと、【人狼じんろう】達の様子を見る。

『三種族』イチの鼻を持つ彼等だ。

かなり遠くから、俺の料理に気づいていたらしい。


源太ちゃんとの魔力パスの距離から計算し、出来たてを出せるようにしていた。


人土じんど村】を旅立つ前、【人狼じんろう】も俺の料理を食っていたし、魔力付与料理の美味さは知っているハズだしな。


ヨダレを垂らしながら、源太ちゃんの指示を待つ。

・・泣いている人まで居る。




「儂は報告が有るで、先に飯を食うとええ。

終わったら【人土じんど村】内の警備を頼む」


「「「はいっ!」」」




源太ちゃんに最大限の感謝を示しつつ、料理へ駆けより食事開始。

至る所から遠吠えが始まった。


・・・・。

・・言っちゃ悪いが、犬と、犬を躾るドッグトレーナーみたいだなあ。



◆◆◆



俺達と源太ちゃんは無線機の有る場所に移動。




〔嗅覚ぐらいですが・・【狼化】を成功させましたわ、ゲンタ様〕


「そ、そうかね・・!」




無線機の相手はザレ。

ザレは今、リャター商会へと行く車に乗っている。


思ったより源太ちゃん達の帰りが遅かったので、ザレには先に帰宅して貰った。


「 せめて儀式を終えるまでは残る 」


とは言ってくれたが───

源太ちゃんや【人狼じんろう】達が何を言おうと、ザレの『親』はリャター夫人で、『姉妹』は女学園のみんななんだ。


たとえコレで不具合が起ころうと後悔なく、まず『家族』に会って欲しい。




〔未だ未熟者の身ですが───

人土じんど村】に戻ったなら、【人狼じんろう】達の前に立ちたいと思います〕




一呼吸おいて、チカラ強く語るザレ。




〔【人狼じんろうの巫女】として・・!〕


「うん、うん・・。

その時は精一杯、儂も補佐するでな」




愛おしそうに、ザレの決意を聞く源太ちゃん。




「源太ちゃん。

俺に、【人土じんど】としての本能が無いように・・ザレにも【人狼じんろう】としての本能が無いらしいから」


「うむ。

人狼じんろうの巫女】で在っても、ザレちゃんが人間として生きてゆく事も望むなら、ソレを全力で護ろうぞ」




さて・・ザレは向こうで一泊するから、【人土じんど村】に来るのは明日の夕方辺りか。


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