表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
その姉妹品、危険につき──  作者: フユキ
プロローグ
3/547

3『性転換モノ異世界転移の主人公がどうなるかなんて・・分かるよな?』

 

走る。

走って、走って、走りまくる。


乳が。

揺れて、揺れて、揺れまくる。


あまりに痛いんで、抱えて走る。

柔らかぁい・・。

・・てな事を考えてると、真後ろから正確なリズムで『ドンッドンッドンッ!』と、音がしているのに気付く。


・・何だ?

さっきの『犬ゴリラ』に、石を投げつけられている?

こんな正確に真後を、同じリズムで?

───からかわれている?




「ゼェ・・ゼェ・・そ、颯太!

止まってくれ、何かおかしい!」


「何かって!?」




止まりながら振り反ると・・犬ゴリラは居なかった。

その代わりにあったのは俺達の足跡。




「す、凄い足跡だな・・?」


「土が柔らかい・・訳じゃないよね?

普通の土だよ」


「そういや裸足なのに、足ぜんぜん痛くないな・・?

颯太はどうだ?

足、痛くないか?」


「あっ、ホントだ・・うん、全然痛くないよ。

怪我もないし」




所々、尖った小石がある。

・・絶対相当数踏んでいるハズなのに、颯太の言う通り掠り傷一つない。




「───ああっ、そうか!

異世界転移なら、まずチートを調べないと!」


「チート?」




足にチカラを込め、砲丸程の石をサッカーキックでおもいっきり蹴る。

・・痛くない。

蹴られた石は轟音と共に、数10mスッ飛ぶ。


颯太が目を輝かせて真似ると、阿保みたいにスッ飛んで・・遥か遠くの木が爆散した。




「も・・元々はゲームのズルって言うか───

・・まあ、有り得無い凄いチカラ、かな」


「それがコレ?」


「た、多分な」




ステータスボード、アイテムボックスは無かった。

言語翻訳は、調べ様ナシ。


石を、手で投げてみると・・普通だ。

身体強化・・というより脚力チートか?




「なあ颯太、さっき本気で走ったか?」


「ううん、幹太兄ちゃんと一緒に逃げなきゃって」




俺はガチで走った。

つまり元の身体能力差は生きてんのか・・。




「───ん?

そういやあの丘の上の大岩、さっきの場所でも見えたよな?」


「あっホントだ・・えっ?

でも、さっきはもっと小っちゃかったよ?」


「多分・・車みたいなスピードで走ったんだと思う」




無我夢中だったし、よく覚えてないけど。




「だからこんな足跡なのかな」


「うーん・・」




『・・・・女ぁ・・ぁ・・・』




「わっ、幹太兄ちゃん!

奴等の声だ!?」


「足跡と・・匂いもか」




『餌』だか、『イヤンな事』だか。

・・かなりの距離を結構な時間走ったハズなのにすげぇ執念だコト。

諦めない相手からは・・逃げきれないよな。

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ