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その姉妹品、危険につき──  作者: フユキ
支配階級と男尊女卑
276/547

276『魔改造を魔改造。』


「お願いよ・・!

私はどうなっても良いから旦那様を・・!」




今もまだ、【空の口】の───

・・ではなく、男の暴力による洗脳を残す女性達。

『虚ろな目』から『暗く濁った目』に変わっただけ。

今、ココで旦那を助けねば・・暴力を奮われると思っているんだろう。




「も・・申し訳有りません・・。

彼女達は、村の女達で何とか説得致しますのでどうか御容赦を・・!」


「幹太、どうすんのよぉ・・?」






「・・お腹すいた」


「「「・・は??」」」


「か、幹太?」


「カンタさん?」




昨日の昼前から、細かい休憩を挟みつつでは有るけど・・今日の夕方まで。

30時間以上、働きかけっぱなしだからなあ。




「みんなもお腹空かない?」


「空いたねぇ」


「お野菜、用意するのです!」


「では、我々《じんど》が竈等を用意致します」


「ではワタクシは【人土じんど】の方々の御手伝いを致しますわ」


「お願いします。

流石にヘトヘトで力仕事はキツいんで。

ディッポファミリー傭兵団の皆には・・」


「ああ、分かってンぜ。

おい、精の付くモンをじゃんじゃん持ってきな」


「「「うぃーっす」」」




人土じんど】達やザレ、ディッポファミリー傭兵団が、村の広場にどんどん野外用キッチンと食材の準備をする。

( 忘れていたけど、洗脳されていた行商人も良く分からぬまま手伝っている。)




「はいはい、洗脳が解けた皆さんも。

手伝って手伝って」


「えっ? は?

あ、は・・はい・・・」


「彩佳とジキアも呆けて無いで。

お腹すいただろ?」


「・・ハァ。

真面目に考えてるアタシが馬鹿みたいじゃない」


「カンタさんらしいッスけどね」




場のみんなで調理準備。

村の多くの女性は勿論、「 旦那様を助けろ 」と言っていた女性達も「 ?? 」という表情を浮かべたまま手伝う。




「・・よーし。

まずは『前菜』に、お腹に優しい消化に良いモノを作ろう」


「幹太姉ちゃん、何を作るの?」




胃腸に優しい料理は───

温かい。

柔らかい。

味付けが濃くない。

小分けに食べれる。

消化に負担がかからない食材。

───だっけ。




「うどんにしよう」


「わーい♡」


「コレが、ニホンの『前菜』ですか」


「いや、勘違いしないでよねっ!?」




以前作っていたうどんタネを、商工ギルド職員さんが用意してくれる。


商売人として異(せかい)の料理は、ウケる・ウケない問わずに気になるらしい。


『トラックや懐中電灯』等は再現出来ないので、料理など再現可能なものは色々調べようとしてくる。




「粉料理は有るけど、練った物をそのまま焼く( パンの出来損ないみたいなの )らしいし、こういうのも良いでしょう」


「コッチの人用に調製した味付けの汁も温めて・・はい、どうぞー」




村の女性達にどんどん配る。

彩佳が「 折角の日本食チートがあ! 」とか言っているけど、日本人だって外国食を日本人向けに味付けを変えて、和食とか言ってんじゃん。




「・・おいしい」




村の女性達にも好評みたいだな。




「うっ・・ううっ・・」




何人か泣きだす人が居た。

「旦那様」と、言っていた女性達だ。




「・・魔力付与をしたんッスよね?」


「ああ。

彼女達のトラウマを癒す願いは、込めたけどさ・・ホントの所はこうやって、皆で料理を作る楽しさも有るんだろうな」




・・コレも有る意味、洗脳かあ。

でも、それでも良い。

所詮エゴとエゴのぶつけ合いだ。


俺はこの方法せんのうで、彼女達を助ける。


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