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その姉妹品、危険につき──  作者: フユキ
支配階級と男尊女卑
267/547

267『将棋番組を探していて、見つけました。』


「パラヤンさん、グレーゾーンなんですか?」


「グレーゾーンと言いますか・・」




国境の村を出発してニ日後。

付いてきた商工ギルド・国境の村支部職員に、【人土じんど村】のアレやコレを話す。


その中の話題の一つ。

商工ギルド【人土じんど村】支部長、パラヤンさん。


世界中が【空の口】により機能停止する中・・超技術を持って突如出現した村に、商工ギルド支部を勝手に作り『長』になる。




「そこ『だけ』を聞けば、商売とかお金の世界が分かんないアタシでも危ないって分かるわね。

・・まさか、消されるのかしら?」


「消されるて・・。

・・・・。

け・・消されるんですか?」




女体化前、彩佳と『ウ○ジマくん』を見て以降───

『プ○ミス』とかの看板をみるたびに二人で「 恐えぇ~ 」と話したのを思いだす。


あんな繁華街の真ん中にあるビルで頭にペンを突き刺したりはして無いハズだけど・・って、今はパラヤンさんか。




「アタシも、クワガタの餌とかでパラヤンさんの世話になってるし・・ペンとか、その」


「何故、今の会話の流れでペンが出てくるのか分かりませんが」


「その二人ァ、外人だからタマに外国語が出ると思って会話すンだな」


「・・はあ」




最近お気に入りの『ピタ○ラスイッチ』を見ながら呑気に言ってくるディッポ団長。

こっち見て。


ディッポ団長の言葉を受け、「 では 」と商工ギルド職員が居住まいを正す。




「重ねて言いますが、グレーと言うか・・。

『世界中の商工ギルドが機能しなくなった』時の為の規則なんて、有る訳が有りません」


「そりゃ確かに」


「まず商工ギルドを新たに立てて、その支部長になる意味が無いんです」




アレ? そうなん?

国境の村支部長は幹部と比べても、お金の匂いがした。

商人たる者、魅力的な地位じゃ無いのか?




「・・そうだの。

もしソウタの魅力を理解せん者が居ったらどうするの?」


「眼球が有る事を感謝させます」


「意味は欠片も分からんのに、恐怖だけは伝わる言葉を使うなっ!?」




別に変な事、言ってないけどなあ?




「と、とにかく、魅力の有る人間に人が集まるように・・商工ギルドを立てる価値のある場所は全て、既に商工ギルドが立っているんです」


「なるほど、当然ですね」


「今さら商工ギルドを立てるには、その価値の無い所しか無い訳です。

特に産業の無い、小さな村とか」


「ああ・・」


「ところが、そのパラヤンなる人物は超ド級の価値が有る村に商工ギルドを立てた。

コレがグレー・・いえ、グレーに成り得るのですよ」


「『世界中の商工ギルドが機能しなくなった時』用の規則は無いってのは、『商工ギルドを立ててはイケない』なんて規則は無い。

・・という事なんじゃ?」




そんぐらいの異常でも無けりゃ新たな商工ギルドなんて立てないんだから、規則を作る必要が無い( 想定すらしていなかった )・・って話だと思っていたけど。




「『商工ギルド職員は、商工ギルドの利益の為に』。

商工ギルド支部長の『地位』という分配出来無い物をどうするか・・コレをどうするかは一支部の処理を超えています」




『グレー』というのは、【人土じんど村】商工ギルド支部長の座の利益を欲する誰かが、パラヤンさんを『黒』にするかも・・って事か。




「でもパラヤンさんは俺の大切な家族の恩人で、俺達自身も世話になりました。

・・そのパラヤンさんを害するなら」


「その辺は我等を信じろ、としか言えんの」


「ディッポファミリー傭兵団を?」


「ウチもソレなりに商工ギルドと強い繋がりの有る故、この問題は最初から危惧していたの。

だからジキア(魔法使い)を使い、(パラヤン)の人となりを見ていたの」




・・俺達が【人土じんど村】に辿り着いて───

女学園生徒達の洗脳を解くため右往左往していた頃か。

ジキアを見ると強く頷く。




「ゲンタさんの見る目は確かッス。

人土じんど村】にパラヤンさんは必要な人ッスよ」


「そりゃ知っているけど・・」


「ゲンタさんに絶対的な忠誠を誓い、オレ等やリャターさんやヤマエさん他、商人達を適格に繋いで───

商人側として、ああゆうサポートが必要ッスし・・仮に『金・地位・名誉』目的だったとしても、あの働きなら正当報酬ッス」




リャター夫人も、ヤマエさんも・・商人で有る以上に女学園やリャター商会の、【人土じんど村】の代表(しゅごしゃ)だ。

どうしても商売だけに時間は取れない。




「うーん・・つまり、これから【人土じんど村】商工ギルドに問題が降りかかる。

けどその問題対策は終えている。

・・って話?」


「そうッス」




俺には戦闘ぐらいしか出来無いからな。


こうやって俺の手の回らない辺りを、先回りしてくれているのは本当に助かる。

有難や。



◆◆◆



「そろそろ村が近いですね」


「自失した商人は見つけられなかったかあ・・」


変なタイトルを付けると、必要になる過去のエピソードが何処に有るか混乱します。

( 探すだけで2時間ぐらい使ったり )

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