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その姉妹品、危険につき──  作者: フユキ
三者・幕間
262/547

262『様々な視点・超特別編②』

興味が無い人はマッタク興味の無い。

嫌いな人はトコトン嫌いな。

作者の自己満足回です。


「やあああっと、アタシの番ねっ!」


「・・へ? あ?

あ、彩佳?

・・どうした!?」




アレっ?

ここ何処だ・・って、宴会場?

・・つう事はまた、あの変な夢っ!?




「・・えー・・。

第二回、楽屋裏座談会・・」


「わーい、パチパチー♡」


「パチパチパチー♡」




また知らない人が司会進行している。


───何だ、アレ・・!?

目の縁だけ赤い全身黒タイツの赤ちゃん? の、人形? ・・えっ? 本物?

・・を背負っている、頭に蜘蛛の目と牙が生えた30代の女性。


と・・その娘か?

女性によく似た双子が、進行に合わせて音頭をとっている。


可愛いなあ。

・・颯太にはかなり負けるけど。




「あー・・凡そ、予定していたキャラは出尽くしたそうなので( 一部例外アリ。)第二回が開かれた・・との事、です」


「まあ、『顔見せ』だけのキャラ( 【空の口】とか )を含めれば・・そうか?」




ソレで彩佳が変にハシャいでんのか。

第一回(ぜんかい)の時は、まだ本編にガッチリ絡む前だったから、あんま本題に成らなかったんだよな。




「まず、前回はプロットの話からだったわよね?

アタシ、初期プロットと何か変わったのかしら」


「最初期プロットだと・・オレ、死ぬ予定だったんッスよね・・」


「最初期プロットだと・・ワタクシ、存在すらしませんでしたわ・・」




ジキアとザレ、二人のネガティブオーラが凄い。

黒い波動が、総てを歪めるかの如くだ。




「最初期プロットを粗くまとめると───」




①俺と颯太が異世界へ( 女体化 )転移。


②ディッポファミリー傭兵団に助けられる。


③ファミリーの元で傭兵修行、【銀星王国首都】にて修行を終えて別れる。


④役二カ月、女性客相手に『姉妹傭兵団』の名を売る。

( 客の一例としてリャター夫人の名前がチラッとだけ出る。)


⑤ジキアが一人立ち。

孤児を集めた傭兵団( 見習い )を作る。


⑥俺に告白してフラれた『デロス』と依頼で潰された『盗賊団』が結託。


⑦デロス達が俺を誘き寄せるため、ジキアを誘拐。


⑧ディッポ団長と救出に行った時には殺害された後だった。




「無茶苦茶・・ッス」


「あ、アタシはっ!?

アタシは何時出てくんのよ!」


「あははははははははははははははは」




名前も出ないザレが、菩薩みたいな顔でヤサグレているなあ。




⑨デロスと盗賊団を倒した後、ナンヤカンヤ有って日本に帰る。


⑩最終回。




「終わっちゃった!?」


「最終回・・というか、その後のオマケで今度は源太ちゃんが一人で異世界転移。

一瞬連絡が取れたと思ったら、病気が治った事と・・異世界に来た時に助けてくれた恩人が弱ったのを見捨てられないからその人と結婚するって」


「ぶフっ!?」




源太ちゃんが飲んでいたお茶を吹く。




「その恩人がディッポ団長」


「ぶフっ!?」




ディッポ団長が飲んでいた酒を吹く。

ジキアの死云々で体を弱くしたディッポ団長を、母さんの死で弱った経験から・・感謝→同情→愛情に変化していったみたい。




「その事で父さんと源太ちゃんが言い争いになって、俺と颯太は源太ちゃんの気持ちが分かって・・様子が変わった俺を心配するのが『彩佳』なんだ」


「源太ちゃんが主役で、アタシは殆んどモブじゃないのっ!?」


「・・モブでも出演出来るだけマシですわ・・」




ザレが『闇』を纏い始めた。

・・恐ぇよ。




「基本、第二プロットが今の本編に使われているんだけど・・作者が思いついた(設定・エピソード)を全部入れるタチだからなあ。

第二プロットは、①②③が同じ。

魔物の森のコカトリス編が丸々無くて、④が膨らんでた感じか」


「膨らんだ④の中に、ザレさんの話が出来たんだよねぇ。

で・・男尊女卑を強調する為、先に下種傭兵の話をやりたくてコカトリス編になったんだって」


「やっとですか・・」


「あ、アタシはっ!?」


「彩佳は・・『30話・様々な視点③』の頃は、闇堕ちして【空の口】に体を乗っ取られる役だったっけ」


「はあっ!?」


「⑤⑦⑧が無くなって⑥を源太ちゃん含め大幅改造、⑨を多少改造して日本へ再転移。

この辺りで【人土じんど】の設定が薄ボンヤリと生まれて、彩佳は闇堕ち無しと決めたらしい」


「そんな後になって!?」




山柄さんがチビチビ酒を飲みつつ遠い目をする。




「異世界へ源太殿を転移させる為『だけ』に、かなり適当に生み出されたのがワタシだからね・・。

30話の時点では、再登場予定すら無かったんだ・・。

・・ふはははははははははははははは」




山柄さんまで闇を纏い始めた。

だから恐ぇって。

あの頃、【人狼じんろう】は何となく設定に有ったけど・・『三種族』は全く考えて無かったらしいし。




「私はどうなのです?」


「ビタかあ。

ビタも登場時は、俺の『腕のトラウマ』を癒す用のキャラとして生まれて・・山柄さんと中華料理屋での会話中『三種族』設定を思いついた時に【人花じんか】設定をつけたらしい」


「け・・結構ギリギリなのです」




日本編全体で見ると、本格的な設定はココで固まったってのが多い。


ソレ(デロス編)までは『最終章』───


【空の口】と対面以降の場面・・『転移・女体化・チート』の正体、『【空の口】の倒し方』等しか用意してなかったからな。


その設定と日本編で出来た設定が( おそらく )矛盾しないとなって、以降の話が出来たっぽい。




「酷いってんならワタシもよ」


「奈々?」


「彩佳とザレを引っ付ける為に『嫌な奴キャラ』で出されて・・本来ソコで終わりだったハズなのに、あんな目に遭わされて・・」


「アンタはまだ良いじゃないの!

裏設定で、将来の女王だし」


「何ですの、それは・・?」




飽きれ顔の皆。

奈々は体内に『天然』『品種改良』問わず、世界中の有りと有らゆるキノコを取り込んでゆく。


更に体内のキノコ同士を合成して種類を殖やしてゆき、キノコが含む成分を自由に精製出来るようなる・・との事。


将来の地球では

「 新しい薬は奈々の体内で生まれる 」

「 全ての病は奈々が駆逐する 」

とまで言われるそう。




「ワタシの子孫も【人茸じんたけ】になるようワタシ自身を改造し、ワタシの一族が将来の薬事医療界を支配する・・って裏設定らしいわよ?」


「はあ・・何ソレ?」




ちなみに『娘の手柄』は『親の手柄』と勘違いした彩佳と奈々の両親は、【人茸じんたけ】を否定しつつ・・だんだん経営にしゃしゃり出てくる。

( 人間じゃ無いのだからと、コキ使うようになる。)


人茸じんたけ】でも無い者が『子』だから『孫』だからと【人茸じんたけ】の在り方にまで口出ししてくるので排斥される・・らしい。




「あ・・アンタねえ・・」


「いやあ、ワタシも再構成された身だし?

割とパパとママのそういう所が許せなくなるっていうか・・ゴメンちゃい♡」




宴会場の隅っこで、中二病女子が喜ぶ様々なコンテンツを【人土じんど】の中二病女子達と見て「 キャー♡ 」だの「 う腐腐腐♡ 」だのと笑い始める『三者を超えし者』が、次は自分の番かとやたらアニメくさい仕草で立ち上がるも───




「オマエとの話は割とヤバイ(ネタばれ)話だから・・御仕舞い!」


「・・・・・・」




絶望の表情から、剣呑なモノへと変わり・・。




「うがぁーーっ!!?

貴様等、全員眠れ(起きろ)ーー!!!」




『三者を超えし者』が、謎ぱわーを皆に繰り出したかと思うと宴会場が溶けてゆき───



◆◆◆



「───・・んー・・??

何か変な夢を見てた気がする・・」


「あ、アタシも・・。

内容は欠片も覚えて無いけど・・」




皆も大凡そ、そんな感じ。

悪質な精神攻撃を食らった気分だ。


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