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204『バレてないと思っているのは本人だけで、大概バレるものですよね。』


「あ、あァ~やァ~かァ~ちゃん♡」


「や・・やっほ~・・♡」


「・・シバくわよ?」




幼馴染みが、朗らかに微笑みながら近づいただけなんですけど?




「カンタさん・・ソウタちゃんも・・。

オレ等と初めて会った時、転移云々を隠そうとした時と同じ顔ッス。

ソコだけ急に胡散臭さが溢れでてるッスよ・・」


「二人とも・・子供のころからオマエ達は、何か頼みづらいことを頼もうとする時はバレバレだぞ」




くっ・・やっぱ、こーゆーのは苦手だな。




「・・で? 何かしら?」


「ま・・前に言った、【人茸じんたけの巫女】の話───

マジに、なって貰わなきゃ為らんかもしれん」


「はあ?」



◆◆◆



人狼じんろう】が荒々しく魔力を補給する事で、洗脳魔法の魔力を乱している事。


奈々が【黒キノコ】に寄生された直後、ホンの一瞬語りかけた時。

ビタに【黒キノコ】を落として貰った後、何の知識も無いハズなのに【空の口】の事を喋りだした時。


あの時の奈々は【人狼じんろう】と真逆、黒キノコの洗脳魔力に逆らわないよう沿わすことで洗脳されつつ自意識を保っていた・・ように見えた話しをする。




「そ・・ソレって、彩佳ちゃんのクワガタみたいな感じかい?」


「あー、そんな感じ?

クワガタって、彩佳に操られつつ自意識もあるよな?」


「そ、そりゃあ・・まあ・・」




俺と颯太とジキア、父さん他の非戦闘員、【人土じんど】の視線が彩佳に集中する。




「あ、アタシのキノコは奈々とビタと【人土じんど】の研究員達が作った奴で・・そんな『三種族』みたいな大層な設定とかないし・・」




二千年にわたる因果を、設定ゆうな。




「【人茸じんたけ】として、クワガタを操る以外の練習もしているじゃんか」




ソレで充分助かっているのだけど・・密かに、クワガタを使ってのサポートしか出来無い自分を彩佳は恥じている。




「体内の菌糸を伸ばして『ローズウィ○プごっこ』をしたり、体外の茸を動かして『うふふ、スー○ーキノコみたい♡』とか、練習してたじ───痛い!?」


「あ、あの時まわりに誰も居なかったハズよ!?

どうせ言うなら、ちゃんとした練習してた時の事を良いなさいよ!?」


「・・カンタさん、そういう所を見られるのって恥ずかしいんスよ。

オレが見たのは服の下から菌糸を操って『" しいかっぷ " ・・いいえ、" でぃいかっぷ " も夢じゃな───痛いッス!?」


「頼みごとをしにきたの?

ソレとも、アタシに殺されにきたのかしら?」


「「頼みごとでス」」




その後、何故か二人揃って正座させられる。

・・あの・・せめて小石のない所で・・ハイ、ゴメンナサイ。



◆◆◆



「・・確かに、出来無くも無いけど・・。

でも、奈々みたいに器用じゃないし・・」


「大丈夫。

ウエスト傭兵団や女学園生徒、ペリオラ傭兵団を見分ける算段だけはついた。

───後のは、まあ・・俺達の家族や仲間の敵になるくらいなら、どうなろうと構わないし」


「【空の口】退治の仲間ッスよね?」




一番大事なのは己の傭兵団(家族と仲間)でも、横の繋がりは大事だ。

ジキア、何も彼等をとって食おうって訳じゃないよ?




「し・・失敗したら───」


「・・彩佳ちゃん、私も魔力が見えるようなった際に再構成? っぽくなって・・幹太や颯太、源太ちゃんさんの敵に対する容赦というものはあまり無い。

失敗したならしたで、フォロー出来るだけのメンバーが居るんだ。

変に気負わなくて良いんじゃないかい?」


「お・・オジさん・・。

わ、分かりました───やってみます」


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