202『ただでさえ、連戦連戦で寝てなくてイッパイイッパイなのに、また面倒を背負わされます。』
朝晩の寒暖差による体調不良と、やや不眠症気味なせいで頭が回りません。
数日、文字数が少なくなります。
申し訳ありません。
「我等【人狼】がオマエ等他種族を見下していたのは事実だ。
・・しかしソレは───
【空の口】退治の勘違いも " そう " だが、次期長と【巫女】を奪ったのはオマエ等だと思っていたのも理由だ」
【人狼】達の幹部、山柄さん達【人土】で言うとこの『最強の8人』にあたるっぽい水色ジジイの語るトコロによると───
【連合・サングァ地方】の奥地にて、ヒッソリ暮らしていた【人狼】はある日・・他種族が住む地域とを隔絶していた森にて、一人の大怪我をした人間を見つける。
里で 「 殺すべきだ 」 「 森のに連れていけ 」 「 ほっとけば森が決める 」 といった議論が為されている間・・その人間に興味をいだいた青年がいた。
その青年・・次期長は、人間の怪我の治療をしつつ【人狼の里】の外の話を聞く。
元々、閉鎖的な里に・・千年前【空の口】を退治した誇りゆえに自分達の最大の汚点たる【レッサーハウンド】退治に、魔物退治にしか興味のない【人狼の里】に嫌気がさしていた次期長は・・里の外への憧れを強くしてゆく。
そして・・その人間の手引きにより次期長は【人狼の里】から出奔。
その事に気づいた、妹たる【人狼の巫女】が咄嗟に里を出た瞬間・・突然襲ってきた、森の魔物によって殺された。
短期間の間に我が子をなくした長が・・里の支柱を失った【人狼】達が 「 外の人間憎し! 」 となり、里の外へと出たトコロで───今回の【空の口】騒動に遭遇した、らしい。
「ふむ・・。
傭兵を、我等の家族を侮辱したことは許せんのである。
が・・同じ家族を愛する者として気持ちは分からんでも無いのである」
「そう言ってもらえると助かる」
・・【人狼】達の言葉にシンミリするディッポファミリー傭兵団やペリオラさん達だけと・・。
俺と颯太は・・若干、目が泳ぐ。
「か・・幹太姉ちゃん・・。
こ、コレって源太ちゃんの・・」
「・・だよなあ」
源太ちゃんの話だと・・この後、次期長たるザラクスさんは人間の女性と結婚。
子供が産まれるも、【人狼】である事がバれ男尊女卑も手伝い・・女性は心労死。
子供は【銀星王国】の何処かの孤児院の前に捨てられた、らしいけど。
( 以前、孤児院経営をするリャター夫人に源太ちゃんが聞いていたたことがあるけど男女も分からないなら無理と言われていた。)
・・その後、源太ちゃんと色々 ( 絶対言ってくれない ) あって【ニーズホッグ】と相討ちになったらしい。
「カンタさん、どうするッスか?」
「うーん・・」
ちなみにジキアにだけは軽く、だけどこの辺の事情は話してある。
父さんと彩佳とこの話をしていた時・・ジキアも居たんだけど女学園のみんなも知っているし、まあ別にイイかと。
「バラしたとして、可能性は・・。
次期長の最後に立ち合った源太ちゃんに詰め寄るか・・その子供・・現長の孫の話になるか・・だよな?」
「そうッスね。
もうすぐ完全洗脳者が襲ってくるって時にする話じゃあない・・かと」
「そうだねぇ」
・・放っとこ。
源太ちゃんと合流してから話しあって決めよう。
( 責任転嫁とか言っちゃダメ。)
実際問題、完全洗脳者だ。
誰に手をかけようと・・特に知り合いとの殺し合いにみな消沈している。
「大軍の中から、例えば俺は顔を知らないペリオラ傭兵団の魔力パスを得る手段に・・心当りが無くもないんだ」
「マジッスか!?」
「マジッスよ!」
日本からコッチに転移する時、魔力『だけ』を爆発的に拡散する事でジキアの魔力パスを見つけた。
「あっ、それはオレも感じたッス!」
「アレをちょい改良する」




