139『理太郎・a2ルート ( a1ルートはオネショタ、bルートは母親に見つかり通報 ) 。』
前話にて、仮にも自分を人を傷つけた生き物に対し『ペット・かっけー』等はさすがに猟奇的かと思い、その部分は削除しました。
自分を襲う魔物を倒したら、仲間になるゲームをやっていたせいか、ややゲームと現実の区別がついてない気がしました。
「みなさぁ~ん。
お茶をどうぞ~」
「あっ、どうもすみません」
理太郎君のお母さんがお茶とお菓子を持ってきてくれた。
確か理太郎君は兄弟なし男の子一人っ子のハズ。
男のお菓子・・と、いうより女向けっぽい気がするなあ?
・・まさか颯太と遊ぶ時以外、普段は女の子が多いとかじゃあ無いだろうねぇ・・?
「理由が理由だから、余り喜べないけど・・女の子がたくさんで楽しいわ」
「理由・・。
やはり母親としては・・」
「ええ、あんな危険な生き物を調べるなんて・・反対よ」
「どこかの警察だか研究機関だかが調べているでしょうしね」
山柄さんによると、組織が手を出した【電波傷害】は今日の朝までに15箇所。
そのウチ転移した魔物と思われる生物がいたのは14箇所で11箇所にクワガタを確認したそうだ。
( 残りは2箇所が蜂、1箇所が蜘蛛だったそう。)
もちろん、山柄さんの組織でも全ての魔物は回収出来るだけ回収し、研究はしている。
( 素材の有効利用も。 魔物の素材利用は組織の十八番ってヤツだ。)
「そぉーうなのよー!
だから何べんも、捨ててって言ってるのに!」
「男の子はその辺、無茶はあるでしょうね」
「もぉー・・母ちゃん同士、そーゆー『男のロマン』が分かんねえよなあ。
なあ、颯太?」
理太郎君のお母さんと、お茶をしていると颯太と理太郎君が『ヤレヤレ』といった感じで近付いてくる。
「そっ・・颯太じゃあ無いのですわ!?」
「かっ・・母ちゃんでは無いわよー!?」
「あ、そっか」
「り・・理太郎・・!?
アナタ、何を───そう・・颯太君はまだ言ってないのね・・。
・・御免なさいね」
「・・いえ・・。
もう、半年ですし」
「うん・・いつか言おうと思ってた───じゃなかった、思ってたんだって」
「ん・・? 何が?」
あんまり神妙にするのもアレだしな。
事情を全部、俺達家族に次いで実体験として知っている彩佳と・・俺の言葉と雰囲気で何となく察した、以前事情は説明したザレはやや・・沈んでいるが。
「あ、あのね・・颯太君のお母さんは・・半年前に事故でね───」
「───え・・?」
◆◆◆
クワガタを確認し理太郎君家を後にする。
昼は近所のファミレスに決定したのでソコへ行くのを、理太郎君が見送ってくれた。
「オレ・・オレ・・・ごめんなさい」
理太郎君はちょい涙ぐんでいる。
「気にしてないから・・」
「ゴメン・・僕・・ワタクシがちゃんと言ってなかったから」
「でも・・俺───最低だ」
思うトコが全く無い・・とは言わないけど、理太郎君に非はなにも無い。
・・それよか───
「幹太ぁ~?
ナニ考えてるのかしらぁ~?」
『御姉様ぁ・・?』
彩佳とザレが、理太郎君と違いニコニコとしている。
・・剣呑な雰囲気を纏わせて。
・・・バレてるっぽい。
・・申し訳なさのあまり、善意全開で謝ってくる理太郎君に───
キュンキュンしている・・とッ!
いや、不謹慎だって分かっているよ!?
銀星王国クズ男共や下種傭兵にデロス等々・・どうしようも無い男を見慣れ、不意に惚れるのは減ってきたのに・・。
あー・・流石に颯太の同い年は自分で引くわー・・。
「ぐすっ・・ファミレスはこの道を曲が───」
「・・おっ? おお・・っ!?
お前・・あの時の巨乳じゃねえか!?」
・・あ?
突然の場違いな言葉に・・声がした方へ思わず視線を向けると、チャラいヤンキー・・というか半グレ集団が俺達を指さす。
何だコイツ等?
こんなヤツ知らんけど。
「よくも一昨日は逃げてくれたなあ!?
あ"あん!?」
一昨日・・逃げた・・・。
・・・・・・ああ。
日本へ転移した日、我が家へ帰る途中・・罵声を浴びながらスマホを向けられ、逃げた事があったが・・その時の連中か?




