12『立った! フラグが立った!』
何か幹太が凄い勢いで馬鹿になっている気がしてきました。
俺が胸の谷間部分を隠し、エロ親父共を警戒していると・・ディッポさんが、慌てて否定してくる。
「ちょ・・馬鹿、違げェよッ!?
おうっ、テメエ等!
テメエ等のせいでディッポファミリー傭兵団の品性ガタ落ちじゃ無ェかっ!?」
「・・裸にして、ヘロヘロとか、パフパフとか、キョキョイとか、イングリモングリするとか言いませんか?」
「半分以上、何言ってるか分かンねェよ!?」
オッサン世代はモロにエロいし、顔を赤くしている若い連中だってアレは唯のムッツリだ。
オレ、シッテル。
「・・『ニホン』とやらからわ来た、『スパイする貴族サマ』・・ってんじゃあ無さそうだしな」
・・・ん?
今の言い方だとこの世界、貴族( たぶん王族も )支配階級が魔法使いを独占してんのか?
( そしてソレは誰でも知ってる常識っぽいな。)
「見たまんまの素人だろうさ。
旅の、戦闘の、魔法の・・な」
「・・はい」
「・・うん」
「俺等の旅を手伝えば、嫌でも旅や魔物退治の知識は付くぜ」
個人の攻撃力だと、俺と颯太がこの中でトップだと思うけど・・試合じゃなく死合いになったら勝つのは彼等だろうな。
戦闘能力より戦闘経験って訳だ。
また大概の物語だと、土地感も無く移動したり・・描かれないけど、出す物一つ取っても・・男だって大変だろう。
ましてや、今の俺達は女だ。
蛇やダニ等に咬まれずに尻を出す、便の処分、拭く道具・・旅におけるアレやコレに必要な道具も知識も技術も無い。
「・・でもアレっぽっちの応答で、俺達の事を信じてくれるんですか?」
「・・怪我した素人女を置いてゆくのは、魔物だの盗賊だのと・・ちと目覚めが悪ィ場所なンだよ。
御姉チャンだって御嬢チャンを変な奴に晒したくねぇだろ?」
「分かりましたっ!
姉妹共々、二週間御世話になりたいと思いますっ!!」
「お願いします!」
みんな「 おうッ! 」と快く、笑って受け入れてくれた。
ここまで、魔力で見ても彼等は嘘を吐いて無い。
良い人達ばかりだ。
( エロいが。)
「・・さあて、安全に旅をする為に何か良い索敵魔法でも作ろっかな☆」
◆◆◆
「ナンでアレで信じれンだかな・・。
・・で?
御姉チャン達はどうだった?」
「───御姉サン達は、『旅する事情』以外・・『名前』『出身地』『これから』『何気無い一言』、どれも嘘を吐いて無かったッス」
「・・そうか。
自分自身の腕を『暴走如き』で、魂のセーフティを外して燃料に出来るような・・この国の王族貴族の誰も持ってねぇ馬鹿げた魔力量の持ち主が、な」
「あんな姉妹想いで、嘘が苦手で、現状に困ってるのに・・『俺みたいに』支配階級以外にも魔法使いは居るのに、彼女達の事が誰かにバレたら───」
「・・ジキアぁ。
おめぇ御姉チャンの治療中・・乳、見てたよなァ?」
「あ、えっ!?
・・・・うぁ!?」
「助けんのはイイが・・惚れンなよ?
( どう見ても手遅れっぽいけどよ。)
・・ハァ、本来傭兵は男仕事で女とは旅をしねえンだがな・・」
自分でも何でド○ゴンボールネタが多いのかよく分かりません。