prologue ~常冬~
こんにちはこんばんは。
桜雫あもるです。
今回の作品は、「冬の童話祭2017」に参加させていただくために書いたものです。
今年はなんと運営様からプロローグがあるということで、「prologue」本文はほぼその流用です。
同じお題で書き始めるということは、その作品の良さはやはり、より直接的に筆者の文章力や表現力、物語の構成力にかかっているのかな……と思います。なので、今回はそういったところでの挑戦になるのかな、と考えています。
自分らしさを前面に、同じものを全く違うかのように書く。そんな挑戦だと勝手に解釈しながら書き始めています!
年末年始は、それはそれで忙しいのですが、主に冬休みを使って書き進めていこうと思います。
冬の女王は、何故塔に篭り切りなのか。
春の女王は、何故塔に来ないのか。
王様のお触れに応える者は、一体どうやって事態を解決するのか?
それでは、目眩く図書の世界をご堪能あれ。
あるところに、春・夏・秋・冬、それぞれの季節を司る女王様がおりました。
女王様たちは決められた期間、交替で塔に住むことになっています。
そうすることで、その国にその女王様の季節が訪れるのです。
ところがある時、いつまで経っても冬が終わらなくなりました。
冬の女王様が塔に入ったままなのです。
辺り一面雪に覆われ、このままではいずれ食べる物も尽きてしまいます。
困った王様はお触れを出しました。
冬の女王を春の女王と交替させた者には好きな褒美を取らせよう。
ただし、冬の女王が次に廻って来られなくなる方法は認めない。
季節を廻らせることを妨げてはならない。
何故冬の女王様は塔を離れないのでしょうか。
何故春の女王様は塔に訪れないのでしょうか。
王様は救いの手を待ち望みます。
──どうかこの季節を廻らせてください。