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SFショートショート

星が産まれる前兆

 見渡す限りの黒が広がる宇宙の片隅で一瞬だけ強い光が瞬いた。その様子を見た二つの星々が静かに会話を交わす。


「おや、見たかい? あの光が見えたということは、新しい星が産まれるんだ」

「ああ、久しぶりだね。だけど、あの光はいつもとなにかが違ったような気がするな」

「光は光だ、違うもんか。新しい()が産まれたら、目一杯にお祝いしてやろう」


 しかし二つの星がいくら待っても新しい星は産まれない。多くの時が流れたあとに、二つの星はまた言葉を交わす。


「どうやら君の言った通りだったようだ。あれは星の産まれる光じゃなかったらしい」

「みたいだね。だけどあれは、一体なんだったんだろう」

「知るもんか。宇宙には僕らも知らない秘密がたくさんあるってことさ」



 二つの星がそんな話をしている頃、光のあった場所ではかつてそこに住んでいた生物同士が自らの科学力を結集して作り上げた、星に住む生き物すべてを殺し尽くしてまだ余るほどの破壊力を持つ兵器によって表面を無残にも荒れ爛れさせた星が静かに浮かんでいた。

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