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紙飛行機の行方~それは安田明日香さんから飛び立った~

作者: しろかえで

この作品は「なろうラジオ大賞6」応募作品です!(*^^)v

 また貴之くんの事を夢に見た。


 ギュッ!て抱きしめられたと思ったら毛布とお布団に巻かれていた。

 でも私は上気していて……そのままの心でとっておきのレターセットを広げた。


 それから朝の5時までかかって仕上げたラブレターを、渡り廊下の陰で30分は待ち伏せして「読んでください!」と貴之くんに差し出したら……


「何で?」って突き返された挙句、こんな言葉までぶつけられた。


「手紙とか重いし『貴之くん』ってありえねーんだけど!」


 こうして衆人環視の中、私の片想いは儚く散った……


 私、その足で校舎の屋上へ駆けあがってひとしきり泣いた。


 けどさ!!

 あまりにも酷くねっ?!!


 そりゃあ場所は不適切だったかもだけど……手紙渡そうとしただけだよ!!


 それを封筒見ただけで「ありえねー」とか!

 お前の方がありえねーんだけど!!!

 衆人環視の中、女の子に恥かかせてさ!!

 私、16になったばかりだけど、百年の恋も吹っ飛んだわ!!


 だいたい“重い”って何なのよ!!

 あんな事を言うヤツをずっと思い続けていたなんて!!

 腹立つぅ!!!!


 高級なレターセットなのが災いして、一度に破るのには厚過ぎるから……

 手に握りしめていた封筒から手紙を抜き取って、「貴之くんへ」って表書きした封筒を先ずビリビリに破いた。

「次にラブレターを!!」と手紙を手に取った時、ふと思いついて……“力作”を広げて折り目を正し、紙飛行機に折り直した。


「私の想いはね!!軽やかで優しい風の様なんだからね!!」


 って叫んで青空目がけて紙飛行機を送り出したら……見事な飛行で見えなくなった。


「はあ~!!せいせいした!!」


 なんて感じでトントントン階段を降りていてハッ!と気づいた。


 ヤベッ! 私ったら手紙に自分のクラスと名前書いてたぁぁ!!!

 そこから脱兎の如く階段を駆け下りて紙飛行機が飛んで行った辺りを探し回ったけど見つからず。

 お昼休みを潰して、放課後も日が落ちるまで探したけどやっぱり無い!!


 ああ、あんなヤツに恋してラブレター書いただけでも一生の不覚なのに……


 私のバカバカバカバカバカバカバカァ!!!!


 家に帰ってお布団を被って悶絶し、汗だくになるまで出て来れなかった私です(泣)



この先の紙飛行機の行方は、また別のお話!(^_-)-☆



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