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平行世界  作者: 返歌分式
人殺しの物語
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飛び降り

 落ちる。

 落ちる。

 落ちていく。


 頭から地面へ落ちていく。

 目の前のビルが物凄い速さで過ぎていく。

 このまま落ちてったら私はどうなるんだろう。

 私なんで落ちてるんだろう。

 こんな悠長なことを考えれるぐらいの時間のある高さから私は落ちている。

 誰かに突き落とされた?

 自分から飛び降りた?

 それとも事故?


 分からない。

 理由がなんだったか分からない。

 ただ、悲しい。

 なぜか分からないけど、悲しかった。

 胸が締め付けられるような痛み。

 私は、なんでこんなに悲しがっているんだろう。

 考えてもやっぱり分からない。

 その時に、ふとよぎる家族という文字。


 ああ、そうか。

 私は家族とお別れするからこんなに悲しいんだ。

 何も言わずに、何も言えずに別れるのが悲しいんだ。

 このまま落ちたら、私はきっと死ぬから。

 だから悲しいんだ。


 ごめんね。

 苦労をかけさせてごめんなさい。

 わがまま言ってごめんなさい。

 お返しをする前に死んでごめんなさい。

 謝ることがいっぱいあるけれど、私はとてもとても楽しかったです。

 育ててくれてありがとう。

 わがままを聞いてくれてありがとう。

 愛情をくれてありがとう。

 私は幸せでした。



 さようなら。

 



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