表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

数字の黒い雨

大きな赤鬼の足音が近づく。

「数字を出せ!」


青鬼は怯えて応える。

「……はい」


理論や雄弁は要らぬ。

ただ必要なのは数字のみ。


売上・利益

成績・予算

売掛・買掛


「すべてが数字だ!」

赤鬼が咆える。


赤いものを

黒くせよ……

一瞬でも早く

より黒く……


数字の黒い雨が降る。


威勢の良い赤鬼も

怯えた表情の青鬼も

雨飛沫の中

息絶えていた。



再び黒い雨が我々に近づく……。

激しい物価高を伴って。




☆★解説余談★☆


約20年前は不況でした。

激しい円高。

売れない製品。

当時は営業だけでなく、総務や技術職にも厳しい数字が求められました。

自社製品を沢山買わされた人もいます。

賞与が全くでないこともありました。

世の中は数字が全てじゃないんですけど、世情が厳しくなると数字がやたらと強くなる気がします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 悲しいですが資本主義社会の宿命ですね……
[一言] みんなが黒を目指した結果、ブラック企業が増えましたとさ( ˘ω˘ )
[一言] 20年前は不況下のどん底でしてスーパーやデパートの安売り合戦で食品メーカーの営業は奴隷の如しでしたな・・・。 原価を切っても総量でカバーとばかりに店頭に並べて欲しくて<赤伝票>を切り<店頭応…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ