表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
日記のような物語(ダイアリーテイル)  作者: ミハヤ
ピースフルウォー
122/129

ユーザーチェック その7

「…………(もぐもぐもぐもぐ)」


「…クローンでも、やっぱ食べるんですね」


「くろーんではない、あいんだ」


ロストが人質に取られ、来ること自体有り得ないと言われた者が何を要求し出すかと思えば、単純に食事だった


「ちょ、食べカス! 僕に散ってる!」


未だにクローン… アインと言うらしい子の腕の中で人質をしているロストは、余りに汚いアインの食べ方の犠牲になっていた


「………で、アナタ何でこんなところに居るのよ 自称マスターの話によれば、こんなところにアナタみたいなのが来るなんておかしいらしいけど」


「じしょうますたー」


「はい、自称マスターです」


ニコリと愛想良く笑う自称マスターを胡散臭い目でアインは見る

「ねこみみはえてるおまえのほうがおかしい あきらかそれあとづけとかそうゆのじゃねぇだろ なにものだてめぇ」


「ま、何でもイイでは無いデすか」


「よくねぇだろ というかいまさらだがなんでにんげんがいるんだよ すぺーすからにげだせるなんてはずないはずだが」


「スペース? ナルホド、あの最先端的なモノはスペースと言ウンですね」


「そんなこともしらないのか もしかしておまえらちていじんとかか?」


自称マスターとアインとの会話が続く

このまま自称マスターは情報を聞き出すようだ


…とは言っても、食べながら話すアインをイヤそうに顔をしかめるロスト以外、私とアリスは少し首を傾げていた


「あ、あの…… 少し言いにくいんですが……」


「アナタたち、口調どうにかならないの? マスターはともかく、アイン、アナタ凄い聞き取りづらいのよ」


外国人っぽいイントネーションの自称マスターと赤ちゃんっぽいイントネーションのアイン、この二人の会話が聞き取りずらい事この上ない


「そんなことをいわれても、はなせるげんごはこれしかはなせない」


「なーんかいつか橋と箸みたいな聞き間違えしそうだな」

飛んできた食べかすを弾きながらロストは言う


「ま、どうにかがんばってくれ なれればどうにかなるだろう というか、ふつうひらがなだけのほうがよみやすいはずなのだが… ほら、にほんじんだってえいごよりもろーまじのほうがおぼえやすいだろ」


「いやまぁ確かにそうですけど……」

いや、行ってる事は分からくも無いよ? 確かに無いんだけど……


「それ、用はアニメは情報量多いから十本アニメの方が見やすくて好きって言ってるような物だぞ、色要らないのかよ、色」


「だから分かりずらいって例えが… と、言うより、そろそろ本題に入りましょうよ、アインさんも食べ終わった事ですし」


喋るながら食べていたアインがごくりと最後の一飲みをしたところで本題に入る


「で、あいんがここにいるりゆうだったな」


「そうデス、何故こんなところに?」


「たんじゅん、たすけてほしかったのっだ」

食べ物を食べて落ち着いたのか、はたまたさっきの無駄な会話で少しは信用してくれたのか、ロストを手放してぺこりとお辞儀をして、


「たのむ、せんそうをとめてくれ」

いや… とアインは首を振り、

「せんそうをおこさせないようにしてくれ、せんそうでへいわをとろうなんてまちがっている」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ