ユーザーチェック その6
「オー、それさっき言った最新のところにいるロボットですねー あー、イヤ、ロボット、とは少しチガウか」
降ろされたローブの人を見て自称マスターは言う
「人間に偽に似せたロボット、AI、それも少し… アァ、俗に言うクローンっぽいヤツですね」
「ホント、これ何なの?」
ロストはイヤそうにため息を付きながら言う
「感触が放置し過ぎてゲームでモンスター化しても良いくらい茎が大きくなったタンポポみたいな感触の肌してたんだけど」
「ロストちゃん、その例え方分かりずら過ぎると思うんだけど……」
とん、と見た目に反して優しくローブの人、クローンを降ろす黒い巨人
「ありがと、恐怖されし巨影の怪物」
パチン、とロストが指を鳴らすと同時に黒い巨人は霧のように消えて居なくなる
「………それ、何なのロストちゃん? 物凄いナチュラルに何かしてるけど」
「あー、気にしない気にしない」
適当に受け流すロスト そしてそんな巨人に驚きすらしない自称マスターとアリス
また知らないの私だけか……
「しっかシ、中々に珍しい… いや、最早おかしいですね こんなところに来るなんて」
「そうなんですか?」
「そうねぇ、此処アンティークはもはや何故か田舎の国道路沿いにある骨董屋みたいに常連じゃ無いと絶対に入らない場所だからねぇ」
いやだから分かりずらいってアリスさんも
「ことろでさ… これ、何なの? この肌触り、一体何をどうしたらこうなるんだ?」
気持ち悪い物を突くようにいつの間にか持っていた枝でローブの人を突く
「人工の皮膚、なのかな? それともまた別の物? それこそ人間の細胞から分裂させたヤツで作った、人工繁殖…でいいかな? そんな感じのなのかな?」
確かめるように枝でピラリと私が躊躇ったローブの中を覗き……
「あ」
スッ、と元に戻す
「え、ど、どうしたの?」
「え、えーと……」
ロストは困った様に笑い、
「その… すっぽんぽんでした……」
「……………………人間と、ほぼ同じだったんだね」
「無理やり話しを普通にしたね」
ではどうしろと 女の子の私が女の子相手に実はローブの中は裸だったと言われてもどう返せばいいか分からないんだけど
「あら、その子ヌードなの? ちょっと確認しても…」
「やめなさい」
ローブをめくろうとするアリスの手をパチンとロストが叩く
君らさっきから息良すぎない? もしかして練習してた?
そう思う程のさっきからの掛け合い
「取り敢えず話しを戻してモ?」
「マスターくんは見ないの?」
「……………(無言の圧)」
はよ戻させろと言うような顔の自称マスターさん
そうゆう話は苦手のようだ
「戻しますが… 本当にここに来るなんてオカシイんです 歯車が動力無しに回転しているくらいおかしいんです」
自称マスターは指を立てて言う
「アンティークと最先端の場所… 詳しい事は自称マスターさんでも実は知らないのですが、何でもお互いに対立しているようで、その地に踏み立つだけでも即座にスクラップになるって街のロボットが、もしくは血祭りにあげるって言ってマシタ」
「こ、怖………」
小さい子にはそうゆう表現は少しキツいのか身震いをするロスト
「いや、これだよ? この人間に酷似したこれが来たら血祭なんだよ? 下手してたら、僕ら入った瞬間に血祭だった可能性あるよ…?」
「……」
そう言われると確かに怖い
「そこら辺はどうやら判別できるみたいですよ? ロボット達ガどう判別してるかは知らないですケド」
「へぇ、そうなん------- っ!!」
いきなりロストは後ろへ飛ぼうとした
何事か、と私が思うよりも早く……
「うごくな」
一体何処から出したのか
ずっと倒れていたローブを纏っていた人、クローン(らしい)がロストの首元に刃物を突き当てていた
「……君、何時から起きてたんだい?」
「しつもんするな」
クローンは刃物を煌めかせて……
「このこのいのちがほしいなら、まずこっちのようけんをきけ----」