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04.<初日>の賑わいと<鎮守の社>

<神々の箱庭>ガーデンヒル。

地母山脈に囲まれた、その中央に広がる平野の小高い丘の上。

その雰囲気は日本の北アルプスにある上高地を連想させる、冷たく爽やかな空気と、広大な森林がいつまでも広がる場所。

かつて、アインスベルンと呼ばれた小さな丘の上にあった開拓民の山村は、今や古い歴史ある西洋風の街並へと発展成長していた。

俺とイゾルデが乗った<転移門>出口は、街の中央広場-つまりプレイヤーが集まる場所-にあり。

転移門から、大質量の存在が飛び出してきた事により、一気に視点が集まる。


「うお、黒竜だ!」

「でっけぇ…oβ参加したけど、ドラゴン系はワイアームしか見てねぇや!」

「尻尾の先がもっふもふだぁー、触りたい-!」

「ずぇええええぇええ!ファヴニルじゃねーか、トラウマが再発するっ!」

「楽しそう!どうやったら乗れるんだよ!」


と、ほぼイゾルデに視線が集まっているが。

一部の、ほんの一部のプレイヤーは、俺とその装備を静かに観察している様子が見て取れた。


「イゾルデ、見られてる。いや、<観察>されてるな。なんか、こうゾクゾクする。」

「はい、ご主人。はしゃいで居る皆様は、単純に私に対する興味ですが…一部の方々は、美少女なご主人に釘付けです。何かやらかしましたか?」

「ログインして開始数秒でやれることって、目立つ事だけだろ。それに、美少女って…重鎧の兜はハーフフェイスだから顔の下半分しか解らないぞ…。」

「美少女って所は否定しないんですね、ご主人。」

「…天王寺先輩や<弁天>に最近似てきたよな、イゾルデ。」


ふふっ、そうかもしれませんね。と、笑うイゾルデの背中からは、低い場所よりも広い視覚が得られるのは当然の事で、騒ぎが大きくなり始めている事も手に取るように判る。


「とりあえず、何処かに移動して落ち着こう。その後に、周辺の情報集めと修練場の位置の把握。」

「ご主人、ナビゲーションMAP表示します。街以外の表示は見事に真っ白ですね。」


表示された地図を見れば、この<神々の箱庭>は、<転移門>のある中央広場を軸とした円形の城塞都市だ。

落ち着ける、出来れば休憩出来る場所を探して地図を見れば、中央広場から少し離れた場所に<鎮守の社>と書かれた場所がある。


「イゾルデ。この<鎮守の社>に向かおう。小さいけど森がある。」

「はい、ご主人。そこで<人間化>を使えば比較的目立たなくなりますね。」


ここまで、目立ってしまえば逆に、龍の印象が強いのでそれが<目印>になる。

その<目印>が無くなれば、よほどの事が無い限り、人は簡単にそれを見失う。

目立つのは良いが、悪目立ちする気はさらさら無い。

さて、移動するのに続々と集結するプレイヤーの皆様に道を空けて貰わないと。


「すみません、移動するので道を空けて下さーい。」


そう何度か言いながら、イゾルデが歩き始めると、おおっ!と言う歓声が上がり。進路の先のプレイヤーが道を空けてくれる。


「プレイヤーが乗ってるって事は、竜に乗れるんだ!」

「おっさん、ファヴニルってなんだよ、教えろよー。」

「おっさんじゃねぇ!まだ34だぞ、俺は!!ファヴニルってのは…」

「オイラ、ちょっとテイマー系スキル取ってくる!」

「良いなぁ、あの尻尾ふわふわ。」

「ドラゴンの瞳とか可愛いかったよね!お願いして、鱗に触らせて貰おうかなー。」

「誰か、動画とっとけー。」


と、ざわざわとイゾルデに関する周りの声も聞こえるが。


「両手剣に盾。それに短剣か…メイン両手のスイッチ短剣盾か?」

「Oβじゃ見かけなかった、引き継ぎ組か?」

「あの重鎧だと、まともに動けないよ。ドラゴンの速度で、擦り抜けざまに叩き斬るんじゃない?」

「<起源>や<スキル>取りが気になるな、誰か聞いて来いよ。」

「ソナタ等、<スキル>を詮索したり聞くのはマナー違反でゴザル。」


など、近くを通るとそんなオープンな会話が聞こえてくる。

やはり<戦闘>系のプレイヤーは他人の<起源>や<スキル>に興味があるようだ。

PvPで、相手の情報が少しでもあれば有利になる為だが、開始そうそう詮索しなくても良いだろうに。

まぁ、自制の効かない現代っ子が無理矢理<スキル>を聞き出す為にPvPを仕掛けてくる事があるので注意しておく。

そうこうしている間に、中央広場を人の波を抜けて地図通りに<鎮守の杜>へ抜ける横道へ。

横道とは行っても、イゾルデの大きさなら十分通れる大きさだが、更に、奥へと進む。

イゾルデの背に乗ってる間は暇なので、スキル項目をチェックすれば<騎乗Lv.2>にレベルアップしていたり。

ヘルプ項目を開き、<囁き(ウィスパー)>という指定の相手とのみ会話が聞こえる機能の使い方を確認する。


「(ご主人、何人か付いてきていますね)」


<囁き>で、早速イゾルデから会話が飛ぶ。

口に出さなくても、思考で会話が成立するのは、やはり面白い技術だなと感心しつつ。

先ほどから、後ろからつかず離れずを繰り返している数名がいる。


「(そうなんだが、ここで巻くには狭すぎる…<鎮守の杜>に入ったら用件だけ聞いて見るか)」

「(昔みたいに、問答無用で一見必殺じゃ無いのですか。成長しましたね。ご主人)」

「(大人になったと言ってくれ。それに、今も昔も、PKが格下襲っているのを見かけた時しかやらないよ)」


物騒な会話を行いつつ、身体を自然に動かし背後を探る。

気配探知系のスキルは無いので、付いてきているとしか判断出来ない。


後ろを気にしつつ横道を抜けて、<鎮守の杜>前の小さな広場に出た。西洋の石造りの街並みの中に、異質な日本神道風の、朱の色をした鳥居が突如として現れる。


「なんだ、これは。俺が、日本生まれだから地図に<解りやすい意訳>で表示されたと思ってたが、そのまま<鎮守の杜>だとぉ!」

「私も、日本語フォーマットさていますので、公園程度かと思いましたが。これは…吃驚ですご主人。」


鳥居を潜る前に、イゾルデから降りてから、気分的に一礼して<鎮守の杜>に入れば、無人。

清浄な空気が満ちたその空間は、木々の陰のせいだろうか…街の空気よりも一段と冷たく感じる。

一歩送れてイゾルデが<領域>に入り、思い切り空気を吸い込み、吐く。


「気持ちが良いですね、ここは。仮想空間とは言えども、これが<ヘベモス>の体感加速機能ですか、ご主人。」

「そうだな。これが民間に広がれば、家に居ながら仮想空間でバカンスも夢では無くなるな。自動人形は水に浮かないから…仮想空間で一緒に海に行けるか。」

「海ですか、<フォリア>でもあるでしょうし、夢が広がりますねご主人。…ところで。」


二人同時に、入ってきた鳥居の方を振り向むき。

二人の女性が視界に入る。


「なにか御用ですか?」


と、俺が声を掛ければ。


剣士風の女の子が、申し訳なさそうに頭を下げ。

もう一人は、格闘家風の女の子が、イゾルデのゆらゆらと動く尻尾に目が釘付けになっいていた。


***


「ドラゴンさんの尻尾のふわふわに触らせて下さいっ!!」


<鎮守の杜>に設けられた小さな休憩所…と、言っても丸太を切って地面に埋め固定した物だが…に移動した後の第一声がそれだった。


「す、すみません。私はアディリシア。起源は<エルフ>、聖騎士を目指しています。」

「あたしは、イブキです!起源は<鬼>、格闘家志望です!!」


両極端な二人だな…とは、思う。

アディリシアは少しおどおどしていて、イブキは元気すぎる。


「俺は、ジン。とりあえず、<人>と言っとく。」

「私は、イゾルデ。<F/O>では伏龍種<ファヴニル>と呼ばれた龍族の一体。現在はご主人の<サポートAI>と<騎龍>を兼任しております。二人とも、お見知りおきを。」


俺は、言葉を濁し。イゾルデは、丁寧に自己の立場を紹介する。

あまり、<根源>の事を言うと厄介だからあえて誤魔化す。<魔人>も<人>から生まれたのだから<人>の範疇なのだ。嘘は言ってない。


「わわ、ドラゴンさんが喋った。」


と、イブキ…ちゃんで良いか、多分年齢下だろうし…が、イゾルデが喋ることに驚いた様子だ。


「すみません、ジンさん達はOβ組では、無いのですか?これだけの龍種に騎乗しているのに、掲示板などで話に上らなかったので。」


イゾルデを見上げながら、アディリシアの問う疑問は最もだろう、だから。


「ああ、俺達は<引き継ぎ>組だよ。アディリシアさん、だから今日が<初日>。」

「そう…だったんですか、あとアディで構いませんよ、ジンさん。」

「了解、アディさん。」


アディさんは、「さん」は入りませんと言うのだが。なぜか、付けてしまう。

その会話の横で、イブキちゃんがイゾルデの尻尾に食いつかんばかりに凝視している。


「イブキ様、その捕食者の様な目は…少し怖いのですが?」

「大丈夫だよ、イゾルデさん!あたしの可愛い物センサーが、反応して捕らえて放さないだけだから!」


興奮して、落ち着きが無くなるイブキちゃん。

その目は、まさに<猫>が<猫じゃらし>を見るが如く。ゆらゆらと揺れる尻尾を凝視している。

そこに俺が会話に割り込む形で。


「とりあえず、呉さんにやったみたいに頭を撫でたら落ち着くんじゃないか?」


と、提案し、イゾルデが渋々実行に移せば。

「ふにゃー、ふわふわだぁ…ジンさん良いなぁ…毎日ふわさらの尻尾が触れるんだから、良いなぁ…。」


なにやらご満悦の様子だ。

イブキちゃん、起源選択を間違えてるんじゃないか…どう見ても動きが<猫>だ。


「い、イブキ。すみません、ジンさん、イゾルデさん。」


友人の行動に謝るアディさんだが、まぁイゾルデの「権限やAIを寄越せ」と言ってきた奴等に比べれば。

そんな奴等に比べるまでも無く、イブキちゃんの行動は、可愛いものだ。

暫くもふもふされてして、満足したのか。


「イゾルデさん、ありがとうございました!!」


十分に満たされたのか、より元気度が上がっているが、逸れも良し。


「お疲れ様、イゾルデ。」

「いいえ、ご主人。イブキ様は撫でている間、温和しくなっておりましたので。」


それに、と目の前の龍が目を細め。


「そろそろ、お顔をお見せしたら如何です、ご主人?お二方に兜を被ってお話するなど、失礼に当たりますよ?」


ああ、そうだな。と、ハーフフェイスの兜の留め金を外し、脱ぐ。

仮想空間で汗ばむ…と言った事は無いが<鎮守の杜>の爽やかな空気に触れ、冷たく気持ちが良い。

ふぅ、と息を吐き。乱れた真珠色の髪を纏め直して、無造作に括る。


「やはり仮想空間と言っても、兜なんかで密閉された状態だと―」


息苦しく感じるな…。と、言いかけて女の子二名を見れば。

目を大きく見開き、驚愕の表情で、


「「えええええええええっ!!ジンさんって女性の方だったんですか!!」」


アディさんとイブキちゃんの声の二重唱。


イゾルデは、イゾルデで。

「やはり、お二方にもそう見えますよね?」


何か楽しそうに、問いかける。

こくこくと、首を縦に振るイブキちゃんとアディさん。

戦槌で頭をガッツリ殴られた様な精神的打撃が、俺の心に一撃を加え、ノックダウン。

やはり、俺はどう見ても女性に見えるようだ。


* * *


「と、言うことで、細面で背は低いが男と言う訳だ。とりあえず、こう見えても君達よりも年齢は上なんですよ?」


いろいろと、投げ捨てる物はあったが理解は得られた。そう思いたい。


「ジンさん…兜を脱ぐだけの動作で、あれだけの色気を放てば勘違いもします…。」

「そうですよぉ、一瞬ですけど見惚れて息が詰まる感じがしましたもん!」


得られてなかった。


「イゾルデ、やっぱり駄目か…髭とか生やしたら。」

「よろしく無いですねご主人。まず、似合いません。髭を生やしたシミュレーション映像でも<どこぞのとっつぁん坊や>と評されていたじゃないですか、主に天王寺女史に。」


あの先輩を出されたら俺は負ける。あらゆる意味で、折れるしか無い。

俺たちの会話を聞いて二人は、クスクスと笑い出し。


「すみません、こんな事を突然言い出すのは悪いのですが。」


アディさんが、此方をきちんと見据える。先ほどまで笑っていたせか、少し顔が赤い。


「フレンド申請を行っても宜しいですか?」


フレンド申請、か。

この機能は<フォリア>の<囁き>機能の一つで人名を登録して置き、いつでも会話や連絡が出来るという<VRMMO>の前身である<MMORPG>から脈々と続く便利機能だ。

ログイン状態の有無や、大体どのフィールドに居るのかを簡易表示する機能もあり、半固定や臨時でPTを組む時の連絡網にもなる。


「ご主人、宜しいと思いますよ?イブキ様も私に、無理矢理触れようとせずに、我慢しておりましたし。アディリシア様は今までの会話で、礼節を弁えておられる方とお見受けしました。」


イゾルデは、人の機微にと言った物を見分けるのが上手い。

人間ではない<AI>といった存在がそうさせるのか、常に<観察>と言う行動を取る。

俺の瞳の一件以来、特に顕著だった時期はあるが・・・俺を護ると言った衝動があるそうで。

逆に、俺がイゾルデを護る立場に成るべきなのに、いやはや未熟だな。

それに、これも何かの<縁>…か。


「アディさん、【フレンド申請を承認】するよ。イブキちゃんはどうする?」

「あ、あたしもお願いします!ジンさん!!」


イブキちゃんにフレンド申請を行うと、<表示枠>が現れ。イブキと書かれた名前の横に<受理待ち>表示されるが直ぐに、<承認完了>に切り替わる。

二人とも嬉しそうにして、ありがとう!と、礼を言ってくれるのだが、大したことはしていない…よな?


「よし、これでフレンド登録は終了かな?」

「御目出度う御座います。これで、ご主人にも普通の友人が出来た訳ですね。」


イゾルデが意味深な事を言う。すなわち、俺は普通の友人が少ないと言う意味なのか?


「まてまて、イゾルデ。俺は<普通>の友人多いぞ?イカズチさんとか、キズキ師匠とか。おーさんとか。それに、レイチェルとか、ティリシアさんとか。あと、ビホさんなんかも!」

「あの奇人変人超人軍団と、イブキ様や、アディリシア様を同格に扱わないで下さい。お二人に失礼です。」


そりゃ、<F/O>時代に無茶やったり、無茶されたりした友人達ではあるが。


「例えば脚力を鍛えると言って、私と同じ<伏龍種>に石を投げて、さも嬉しそうに数時間全力ダッシュで逃げ回る集団は、絶対に普通とは言えませんよ?」


あの時、<伏龍種>のほうがバテて帰って行ったんですから…と、懐かしい事を言う。

正しくは、<伏龍種>がバテるまで逃げ切れなかった奴の奢りで、料理屋で食べると言う勝負だったんだが。


「あははははは、<引き継ぎ組>の人って楽しいですね!」

「それは…無茶ですよ、ジンさん。」


会話を聞いていた二人の反応は分かれたが、興味を引いたのだろうか、目が輝いている。

指先の操作で出した、表示枠の日本標準時は13時を少し回った所。


「さて、そろそろ落ち着いたし。イゾルデ、<人間化>出来るか?」

「まぁ、良いでしょう。イブキ様、アディリシア様。今から見せることは<秘密>ですよ?」


<秘密>と言う言葉に、二人とも顔を見合わせてから、真剣な顔で頷く。

その頷きを見て確かに、この二人は信用に値するのかもしれないが、出会ったばかりである為、お互いの信頼にはちょっと足りないと言った所。

これから、少しずつ信頼関係を作っていけば良いかなと俺は想う。


「では、<人間化>開始します。」


すると、イゾルデの質量が圧縮され風が巻き起こり、杜の木々と揺らすと思えばそれは一瞬。

そこには、あの<投影体>を制作した時と服装の違う、動きやすい黒を基調とした衣服。革の胸当てには<騎龍甲>と同じ銀の細工が美しい。

巻き起こった風に、黒い髪を靡かせながら側頭部からは短い<黄金の双角>を前に突き出した、一種の髪飾りとも思えるデザインとなり。


「この姿の時は、<人化龍>イゾルデ。そう覚えておいて下さいね?」


そう言うと、一礼。それが、非常に様になっている。

俺は、人前と言うことを忘れて見惚れ。

綺麗…と、アディさんはそれ以上の言葉が出ず。

イブキちゃんは、


「イゾルデさん!イゾルデお姉ちゃんって呼んで良いですか!」


と、まぁ可愛いお願いをしていた。


* * *


楽しい時間は過ぎるのも早い。

別かれる前に。Oβ組の二人には大事な事を聞いて置かなければ成らない情報が一つある。


「アディさん、聞きたいんだが…修練所は何処にあるのだろうか?」


ガーデンヒルの街の地図には、修練所と言う文言は一切無かった。

と言う事は、だ。フィールド内の何処かに、修練所が在るかもしれないと考えたのだが。


「修練所…ですか。東門を直ぐ出た所がそうですよ?チュートリアルで聞きませんでしたか?」


聞いてないな。呉さんが説明し忘れたのか、GMコールで今度突っ込んでみよう。


「ありがとう、アディさん。」

「いえ、此方こそ…ありがとう…ごさいました!」


イゾルデは、イブキちゃんに。


「イゾルデお姉ちゃん、またお話しようねー」

「はい、イブキ…ちゃん…なれませんね。イブキ様じゃ駄目ですか?」

「うん、駄目!」

「それでは、イブキちゃん、また今度。」


うん、イブキちゃんはAI関係の誑し込みという重大な仕事の才能が在りそうだ。

暫くして。

二人が、名残惜しそうに<鎮守の杜>の鳥居から出るのを見送ってから。


「なんで、ここが<鎮守の杜>と呼ばれているのでしょうね、ご主人?」


確かにと、<鎮守の杜>の奥を良く目を凝らしてみれば。

ある<モノ>が見えた。

それほど遠くないので、イゾルデを誘ってその場所まで砂利道を歩いて行けば。


「ほら、<鎮守の杜>のご神体は岩とか大樹なんか奉ってるんだけど、ここのは…」

「なるほど、1200年も経てばこれも立派な<ご神体>と言う訳ですか、ご主人。」


<F/O>時代に良く見られた、ギルド創設の証<ギルドピラー>が風雨に曝され<ギルド>の名称も削られて解らないが…そこに、静かに、だが、確かな証として佇んでいた。

MMOの初日は。人が多いので私は拠点探しや落ち着ける所を探してしまいます。あと、どんなMMOでも友人が増えると楽しいですよね!

と、ばっきーさん思ってます。

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