第四話
『ギルド 登録 転生者』
「貴方の名前思いついたわ」
白いゴスロリの服をきた少女はそういった。
それに言われた少女は聞き耳を立てる。
「貴方は水の属性だからマナ(魔力)に強く、
そしてアルテマのように強くなれるように
だから『アルマナ』でいかがかしら?」
メイド服を着たエルフの少女はそれを嬉しげに「ありがとうございます」といって名を受け取る。
名前の受け取りはこの世界ではかなり重要な部類にはいる。
名前の意味はアルカナにも関与する。
この時をもって名前の無いエルフの少女はアルマナになり愚者から運命へと転化する。
「アルマナ、ギルドにいくけれど貴方もなってみない?」
「えっ、いいのですか?私がなっても……」
それにアインストは当然とばかりに無言で前に進む。
「あっ、まってくださいよ」
場所は変わって大通り。
「そういえばアルマナ、私のことはアインと呼びなさい」
「はい、アイン様」
「さま付けはいいわよ」
アインストは髪を上げながら答える。
アルマナはそれについて歩く。
途中でところどころボロボロな少年がアインストに当たる。
「くっ……」
「あら、何かしら?」
少年はアインストを見るとしてやったりという顔から絶望の顔へと変える。
アインストは特に気にせずそのまま歩く。
アルマナが何か言おうとするがアインストは「気にするな」と言った。
そしたらすぐに大きな男に肩が当たる。
それをアインストは無視しながら歩く。
大きな男はアインストの肩に手をつけた。
「おい、誤らないのか?えぇ?」
「なぜ?」
「肩が折れちまったじゃねぇーか」
男はげらげら笑いながら言う。バカのように。
アインストは冷めた目をしていた。
そして口を動かす。
魔術式が起動する。
「多彩自在式――起動」
そう言うと、男が苦痛に倒れる。
アインストは男を気にせずアルマナに顔を向けた。
「行きますよ。アルマナ」
「分かりました。アイン」
さっさと去っていく二人に男は苦痛の表情で止めようとする。
だが、苦痛がそれをさせてくれない。
さして男はそこで運ばれるまで倒れていた。
男を黙らせてどれ位かたった。
アインストが口を開く。
「ああいうのは良くあることなのか?」
アインストの質問にアルマナは肯定で示す。
「えぇ、良くあることですよ。
大抵する側の方が力が強く成功しやすいのですが」
「なるほどそういうことか」
アインストはそうかそうかと言いながらギルドを目指した。
ここでいうギルドだがいわゆる組合のようなものだ。
暗黙の了解ももちろん存在する。
それの説明からその担当ギルドの概容などの説明、
そしてギルドの人員の管理などが揚げられる。
ギルドは大きく分けて5つ存在している。
冒険者のための冒険者ギルドは
各地にある遺跡から収入源を手に入れることになっているし。
もちろん商人のための商会ギルドもある。
もっぱらそっちのほうは仲買人といったところだが。
魔術を行使する者たちの魔術ギルドは魔術式の管理を主軸に管理を行っている。
魔術式には権利というものが無いがほとんどの者はあまり他人に教えない。
都市抱えの騎士になるための学校のような騎士ギルド。
これは騎士に成りたい者たちが入っている。
最後に教会ギルド、ギルドといっているが実際は教会同士の協定での集まりで
他のギルドとは違い教会同士でいろいろと言い合っている者。
このギルドに入るのは聖職者であることが多い。
この中でアインストがいくのは冒険者ギルドである。
アインストは冒険者ギルドの前に立つとそこには大きな扉があった。
「それでは行きましょうか」
「分かりました」
扉を開けるとかなりの量の人たちがいた。
斧を担いでいる大男や腕にボウガンをつけている男。
帯剣を持つ女にメイスを帯につけた子供といえる身長の女。
他にも多数いる。
アインストは窓口へ行くと登録のための手続きを行う。
「すみません」
「はい、何でしょうか?」
「冒険者登録お願いします」
「はい、分かりました。ここに記入をそちらの方もですか?」
係員の言葉にアルマナは肯定で答え登録用紙に事柄を書いていく。
「これでいいですか?」
「はい。分かりました。次にギルドの規定などの説明を行うので
明日のそうですね。13時ごろに着て下さい。
他の冒険者になる方にも説明を行います。
そして説明が終了してギルド証の受け渡しを行うことで
冒険者としての行動が許可されますので」
「分かりました。では行きますよ。アルマナ」
「はい!」
そしてギルドから出る。
近くに止まれる場所がないか他人に聞いて宿を取った。
宿の部屋で二人は寝転がっていた。
「冒険者になるんですね……とても信じられません……」
「そう?」
「そうですよ。私ただの奴隷でしたし」
「分からないわ」
二人は寝るまで話し合い夜がくれた。
朝の9時、説明開始まで後4時間ある。
二人は朝食を取りギルドまでの間に露店などを回る。
すぐに時間は過ぎて行く。
13時になる14分前にギルドについた。
そこで受付からどこに行くかを聞いて説明会場へ移る。
そこには自分達を含め15人の人が居た。
アインストは前から3列目のところを陣取る。
そして時間が来て説明が行われる。
説明が終わるのに48分掛かった。
そして係員が全員にギルド証を渡す。
「ありがとう」
「ありがとうございます」
アインストとアルマナは礼を言って席を立った。
会場からでると冒険者になった一人から声が掛けられる。
「そこの嬢ちゃん達。一緒に冒険しないか?
俺は佐京 仰武って言うんだ」
アインストはすこし悩んだふりをする。
「いいわよ」
「そうか!よろしく頼むぜ!」
「佐京さん、いいえ転生者の人と言ったほうがいいかしら?」
それに佐京は驚愕の顔をした。
やっと冒険が始まるって感じ。
もはやアインストが管理者してないってのは
気にしたらいけない。
とりあえず面倒です^p^
何がっていうと物語を書いていくのが。
漠然としたものはあるが詳しく書くのが意外と……。
でも楽しいのでがんばっていきます!
感想まってます。(ボソッ