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序人物語  作者: 喉仏
現生世界 中学生編
9/9

第八話 甘い風来たれり

7/29

初夏猛火

暑い眼差しで人間を見つめる太陽。

少し潮臭い風が吹く。

森に入れば光は差し込む。

そんな日本の夏。


俺はそんな毎日が好きだ。

暑い日々が辛いが、それもまた一興と言ったところか。

宿題をコツコツとやりつつ、最近は優香と連絡を取りあっている。

一昨日の出来事だ。それから話すようになった。

どうやら俺と優香は趣味が合うらしく、話が弾む。

なんとも言えない楽しさが心に刻まれる。

緊張とモヤモヤとする感情が入り交じる。


要するに、恋なのだ。



生きることも死ぬことも、人間として生きていく上で必ず通る道。



愛とはなにかと聴かれれば考える話題だ。

けれど恋とは何かと言えば答えは決まっている。

その人とどれだけ長く居たいかである。

夏にふさわしい暑い想いと揺れる陽炎

海に煌めく波光。そんなような淡く広大な恋。


人間は愛を求めて生きている。

故にその人と喋りたい。一緒に居たいと想う気持ちは、逃れようのない恋なのです。


なんて洒落た言葉を並べて見るのが俺の趣味でもある。


俺はなんでも中途半端に辞めてしまう。そんなふざけた男である。

けど、強いて自分の推せる所をあげるならば、自然が好きと言うこと。


あとド真面目だ。なんでかは分からない。

きっとそう言う天命なのかなーって思ってる。

誰かに自分を認めて欲しくて、誰かに好かれたくて、誰かに愛されたくて。そんな思いを糧に生きてきた。


自分の事は大切にして欲しいくせに、他人の事となると他人行儀になる俺。

誰が好いてくれるだろうとたまに思っていた。

けど優香となら上手くやっていけそうだ。


結婚するとなると優香が1番俺に最適だと思う。

上から目線で傲慢な考えだが、考えるだけなら個人の自由だ。


結婚まで考えてしまう。そんな自分も今は好きだ。



優香とやり取りをしているうちに明後日ご飯を一緒に食いに行くことになった。

俺が好きな、モンスターフンターというゲームの話で盛り上がり、そこの酒場に行こうと言う話になった。


前田もモンフン好きだから誘ったけど用事あるらしく来なかった。

つまりデートになる。緊張するなぁ


その前に…

明日久々にみんなで集まる事になった。

則友って奴はまだ紹介していなかったか?

のりともは俺の親友だ。

小学生の時。転校した際に最初に仲良くなった友達だ。モンフンを昔からやっていたが、中学になってからあまり遊ばなくなった。多分俺が陰キャになったのもあるのかなって思う。

最初俺は一緒に陸上部に行こうって話になってなんなりと乗ってくれたんだけど、俺が陸上部の練習に耐えられず、ものの2ヶ月で幽霊部員になってしまってからあまり喋らなくなった。


お父さんにも何度も叱られている。それぐらいのことに耐えられなければ社会でやっていけないって、

その時の俺はなんとも根暗だった。今もあまり変わってはいないかもしれないけど、その時は特にって感じだ。

死のうとも思っていた。

小学3年の時にいじめられてから、あまり上手くいかなくなったのかもしれない。

それとも俺がおかしかったのかもしれない。

小5の時に友達に誘われても遊びに行かなくなってから、なんというか毎日が辛かった。

生きることも、母と父は喧嘩が多くなってなんとも

耐え難い日々だった。


まぁどこから話がそれたか、そんなことはまた今度でいい。今はのりともの話だ。

ずっとのりともとは仲が良かった。

これが親友とは呼ばないとしてもそれでもいい。

のりともは俺に結構ちょっかいをかけてくる。

俺が身長低いのもあるだろう。自分で言うのは嫌だが舐められてる。と言うよりも友達全員に舐められてる。いじめもそうなのかもしれない。

本当に心を許せる友達なんて1人もいなかった。

今考えれば本当の友達はいなかった。

それでも好きな友達は沢山いることに違いはない。

前田とも仲がいいし、のりともはもちろん

謙作ともだ。謙作は頭もいいしイケメンだ。それにカリスマ性もすごい。そこに謙作がいればみんなよって集って謙作に構う。羨ましい限りだ。


そんなこんなで明日の集まりに来るメンバーは、


前田

のりとも

上代

謙作


だ。

少なく見えるかもしれないけど幼稚園から仲がいいのはこの5人だ。


明日が楽しみだ。


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