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序人物語  作者: 喉仏
現生世界 中学生編
5/9

第四話 パンデミック

僕は今、中学校の入学式の途中だ。周りの人間は思っていたよりも変わらなかった。ほとんど知らない人間ばかりだと思っていたけれどそんなことはなかった。もちろん私立中学校に行った人とは離れ離れになってしまった。少し寂しいけど、永遠の別れになる訳では無いし、またどこかで会えると思ってる。


校長の話も終わって入学式は終わった。僕たち新入生は、新しい教室に行って、クラスの確認。

なんとも楽しい時間だ。ぶかぶかの制服を着ながら歩いていくのは少し恥ずかしい…けど、ほとんどの友達がぶかぶかだからあまり気にしなくて済んだ。

担任は佐山耀平という男の人だった。

彼は新任のようで、僕たちと同じ新入らしい。

なんだか親近感が湧く。

その日はプリントを数枚配られて友達と少しだけ

喋って、入学式は終了した。楽しかった。

帰り際に咲き誇っていた桜は実に美しかった。

こんなことを言うのもなんだが、僕はどうやら

ロマンチストらしい。それもかなりの。

ポエムを書くのが好きな事はここが由来しているのかもしれない。僕は本が好きだ。本を読んでいると、自分も上手くかけるんではないか?とか思ったりしちゃう。


それも人間味があっていいじゃないかと言いたいところだけど、それは他人が言う言葉であって、自分で言うと卑劣な感じがする。僕だけかもしれないけど…


そして入学式が終わって次の学校は月曜日からだった。2日の休みの間に、身だしなみを整えた。

どうやら世間では中学生ぐらいから身だしなみはやっておくべきらしいから、僕はやっておく。

小学生の時はそんなことチャレンジしたこともなかった。


そういえば、僕には才能があるのかもしれない。

今まで周りの人間に勝てたことは一度もなかったけど、文才がある気がする。頭の中で考えてるだけでまだ、行動に移したことは無いんだけどね…

でも、もしかしたら芥川龍之介みたいに、「大人とは青年が裏切られた姿である。」なんて世の中に残る言葉を残すかもしれない。


そんな期待を抱きながら月曜日の朝を迎えた。

その日の朝日はいつもより美しく見えた。

鳥の鳴き声は鮮明に聴こえて、朝食もいつもより美味しく感じた。いつも美味しいけどね。

でっかいカバンにその日の用意の物が入っていることを確認して、母に「いってきます。」と一言告げて扉を閉めた。


中学校まではだいたい徒歩15分といったところだろうか。思ったより近かった。小学校はもっと遠くて、徒歩30分程だった。小学校の慣れのせいか、

中学校までの行き道はそこまで苦ではなかった。

靴箱で靴と上履きを履き替えて、教室への向かう。

一応いつも通りのことはしておこうと、教室の扉を開けて朝一番に「おはようございますっ!!」と大声で挨拶した。みんなびっくりした顔をしていたので少し焦ったけど、みんなぼくの顔を見た瞬間。

また話をし始めた。良かった…のかな?これで馴染めてるんだとは思うけど、僕自身人と関わることは嫌いでは無いけれど、上手くは無い。だから難しい。


でも中学でもみんなに対しての接した方も変えてないし、変えているつもりもない。けれど時々空気感が合わない時がある。ぼくの勘違いかもしれないし、ほんとかは分からないけどやっぱり不安になる。友達に省かれるっていうのは悪口言われるより

僕の中では上だ。そんくらいやだ。

まぁきっと馴染めていなくてもそのうち馴染めるようになると思って過ごしていた。


入学式から1週間後、緊急事態宣言と共に3ヶ月間の休校が発表された。どうやらパンデミックらしい。

実はこの頃ウイルスが流行っていた。それがどうやらやばい事になって来たらしい。って、そんな話は後ででいいか…

休校と聞いて。少し寂しいけど嬉しかった。

俺は家族の前で叫んでしまった。

「母さん!休校だって!3ヶ月!父さんも見てみて!早く!」


「落ち着け夢叶笑。たとえ長期休暇出会ったとしても、努力は欠かさないんだぞ!」


「父さんなんでそんなこと言うんだよー!

少しぐらいだらけたってバチ当たらないじゃないか!!」


「それくらいにしておきなさい。夢叶〜

父さんは間違ったこと言っていないのよ。

落ち着いて、仲良くしなさい。」


おっと、マザーがお怒りだ。これ以上はその日の空気が終わってしまうから言わないでおこう。

父さん。今回は僕の負けだけど、いつか必ず勝つよ。


そうして長いパンデミック休暇が終わった。


中学生編 始動

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