序人物語 説明編
さてはて、物語の始まりはプロローグか、生い立ちか…そんなふうなジンクスがあると思うんだが、
俺からすればそんな考えは古だ。
俺は魂の世界にいる。その名は…
千生世界
千生世界とはなんだってんだろう。
簡単な話だ。
筒状の構造をした世界が6つに分けられている。
この世界はなんて言えば良いものだろうか?
簡単に言えば…天国地獄、いや、死後の世界である。
そしてもうひとつ別世界がある。
それは…
天正
である。天正とはあらゆる魂を管理する神という
存在達が住む世界である。
この世界にはいかなる魂も偶然辿り着くなんてことは起きない。
この天正世界に行く方法は俺が知っている限り
ひとつしかない。
それは
千生世界にある6つの世界にある神の宝玉を集める必要がある。
それを集めた物は天正世界に辿り着くことが出来る。
と言っても辿り着いても願いをひとつ叶えてくれる程度らしいが…俺にはまぁ、興味は無い。
そしてこの世界で魂が消滅した時に420億年間明確な意識を持ったまま動けなくなる。
それをこの世界では転老と呼ぶ。
時を終えたら元にいた場所に戻される。
一通りのことは説明できただろうか、
千生世界を上から順番に説明していこう。
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天上門生裸世界
この世界は千生世界で最も天正に近い世界である。
いわば天国である。実際にはそんな大層なものでは無いらしい。俺は新しい魂なので他の魂から聞くしか術は無い。
この世界に行くにはかなりの量の徳を積まなければならない。徳が多ければ多いほど神に厳選された能力を与えられるらしい…羨ましい限りだ。
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天中現生世界
これは読者が恐らくいちばん多いであろう世界である。
あまりメタい発言は嫌われると聴くが、メタいもなにも…現生世界以外の世界は他の世界線へと干渉することができるのだ。
この世界には宇宙という無限の世界線がある。無限と言っても、限りはある。だが、数え切れんほどには多い。
この世界は転生した時、前世の記憶を無くす。現生世界での寿命、または終焉が来た時また記憶は戻る。
そしてここが千生世界で1番と言ってもいい程の魂の量である。そのため俺もこの世界に転生することを今の目標として掲げている。
そしてこの世界でも徳を多く積んだものから厳選され、通った者には能力が与えられる。
とは言っても、1秒だけ時を戻すだとか、人の心が読めるだとか、大したものは無い。
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天下魔性生世界
みんな大好きなファンタジーな世界だ。
剣に魔法に大自然!酒と音楽にまみれた、異世界!
と言いたいところだが…
そんなに生ぬるい世界では無い。
この世界は魂の入れ替わりが最も多い場所だ。
みんなが思っているより残酷な世界なのだ。
その代わりと言ってはなんだが…景色はかなり良い。
代わりにもならない程度だが…
まぁそんなことはいい。
この世界も転生した時は記憶を無くす。
現生世界と魔性生世界はそういう特性がある。
それほど関連性が深いのだろう。なぜかは俺も知らないけれども。
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獄上苦善行世界
この世界はいわば徳を積むための周回場所に当たる
そしてこの世界は俺が住んでいる世界だ。
新しく生まれた魂は最初にこの苦善行世界か、魔性生世界のどちらかを選択させられる。話が逸れたな。
徳を多く積めるが、その代わり苦労を伴う。
苦労と言っても種類は沢山。人によっては地獄にも近しい感情を覚える話もある。俺は幸いにもそんなことは思うことも無く、楽しく過ごせている。
景色は絶景だ。この景色を見る為だけに転生をして見に来る人もいる。
俺はそんな気持ちも抱いたことがないので、分からない。
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獄中判贈世界
この世界は魂達が犯した罪を判決し、有罪か無罪か、白黒つける世界だ。ゆえば裁判所とも言えるだろう。有罪判決が出た魂はこの世界で最下層に位置する世界に送られることになる。のちのち説明していく。無罪の場合は判贈世界に送られる前の世界に戻される。それだけだ。
この判決を下すのは神である、仙断神 判切弥太成が判決を下す。
それと言って特徴のある世界では無い。
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獄下天涯地獄世界
この世界は魂が思いつく限りの恐怖の環境と過重労働を強制する。この世界はこの千生世界のエネルギーの大半をここで稼いでいる。維持できているのは紛れもなく、この天涯地獄世界にいる魂たちのおかげである。感謝してもしきれない。もちろん魂達が反乱を起こさないように抑制する管理人がいる。それは大魔酷神 根絶乃鳴神
もちろん彼は見た目だけが怖い訳ではなく。千生世界でもトップの強さを誇る神だ。なんてたって創成五神の内の一人だからな。
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といった所か…世界の説明は大変であるな。
これからが思いやられるな…
説明編 終