双子姫と勉強会①
「お邪魔しまーす」
「あら、いらっしゃい。 正樹も沢山お友達を連れて来たわね」
「と言っても二人しか増えてないがな」
「それでもだな。 前までは啓介君と奈々ちゃんと佐奈ちゃんのみだったし」
もうすぐ中間試験が迫る所で、俺が住む二宮家に啓介と奈々と佐奈、そして田井中さんと服部君が来たのだ。
母さんは、俺の状況を知りつつも友達が増えたことに喜んでおり、お父さんも前と比べて連れてくる友人が増えたことに喜んでいた。
「二階の空き部屋を使うよ。 もう一つあったよな」
「ああ。 勉強会をするのに丁度いい広さだからね。 遠慮なく使うといいよ」
「ありがとうございます」
そう。
今日はこの二宮家で中間テストに備えた勉強会を行うのだ。
高校二年生になった俺達は、いくら一学期の中間試験と言えど、難易度が高くなるからな。
「ささ、ここだよ」
「おお、広いでござるな」
「この間、ボクが寝泊まりした部屋より広いね」
「ああ、下酢が奈々ちゃんと佐奈ちゃんが住むマンション周辺に徘徊していた時の事だね」
勉強会で使うのは、二階にあるもう一つの空き部屋。
この間の佐奈が泊った際に使ったかつての真由の母親が利用していた部屋とは違う、また別の空き部屋がその隣にあるのだ。
ここって、何に使ってたのだろうか?
「ここは確か、叔父さんがリモートワークをする際に事務所代わりに使ってた場所だね。 ようやくあの病気のランクが下がった際に会社に勤務したから使われなくなったんだけど」
「ああ、仮の仕事場だったのか。 なら、この広さには納得だね」
どうやら真由の叔父さんが使っていた仮の仕事場だったようだ。
ある病気のランクが下がった為に、リモートではなく会社出勤になったので、ここは今は使われていないようだ。
とはいえ、この広さなら多数の人を交えた勉強会も出来るってもんだ。
「じゃあ、そろそろ勉強会を始めようか。 適当な場所に座ってくれ」
「うん」
「じゃあ、ボクはまーくんの隣に座るね」
「私も」
「両手に花でござるなぁ、二宮君は」
「でも、微笑ましいわよー」
そろそろ勉強会を始めようと思うので、それぞれ適当な場所に座ってもらう事にした。
といっても佐奈と奈々は俺の隣に、真由と啓介、服部君と田井中さんもカップルを組む形になったようだ。
まぁ、その方がやりやすいんだろうけど。
「お待たせ。 麦茶を持ってきたわよ」
「あ、ありがとうございます」
「それじゃあ、お勉強会頑張ってね」
そこで母さんがみんなの分の麦茶を持って来てくれたようだ。
丁寧にみんなの分の麦茶入りのコップを置いてから、真ん中に氷入りの麦茶入りのポットを置く。
確かにこの時期になっても何故か熱くなってるしな……。
まだ本格的に夏に入ってないのにな。
「じゃあ、勉強会開始としましょうか。 まずは英語だね」
「ボクがまーくんに手取り足取り教えるからね」
「普通に教えなさいよ、佐奈」
さて、ようやく勉強会に入るのだが、まずは英語だ。
佐奈以外はほとんど得意というわけではない強化だが、少し怪しい発言をしている佐奈を突っ込む奈々を横目に勉強会を始めるのだった。
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