双子姫と母親の誕生日⑦
何とか更新できました。
「いよいよまーくんと真由ちゃんからだね。 二人から何をくれるのか楽しみだね」
「ほとんど真由と今の父親に任せきりだったけど」
「いいよ。 ボクはまーくんとこうして誕生日を過ごせることが嬉しいからね」
奈々と佐奈は、最後に渡される俺と真由からのプレゼントを楽しみにしている。
といっても、始まる前に伝えたように、俺と真由が渡す分を今の父親に頼んで買ってもらったものだ。
カタログを見て、俺や真由が選んだものをお父さんが注文して包装した状態で配達を頼んだのだ。
とはいえ、俺と双子は7年ぶりの再会なので、特に佐奈は俺と誕生日を過ごせるだけでも嬉しいようだ。
何だかんだで優しいんだよな。
「それじゃあ、開けてもいいかな?」
「うん、いいよ。 青い包装は兄さんが選んだものだからね」
奈々と佐奈は真由から貰った二つのプレゼントを開ける。
包装は赤が真由で、青は俺が選んだプレゼントだ。
「あ、真由ちゃんからはポーチだね」
「私のは水色で、佐奈は青色だね」
「ありがとう、真由ちゃん。 これも大事にするよ」
真由が選んだ双子へのプレゼントは、中型のポーチだった。
奈々が水色で佐奈が青色のポーチだ。
形もシンプルながら、二人は喜んでいた。
「さて、次はまーくんが選んだものだね」
「中身はなんだろう?」
そしてついに俺からのプレゼントを開ける双子。
カタログで選んで、お父さんにお金を出してもらった代物だが、どうなるだろうか?
「あ……」
「これは……、ペンダント……」
そう。
俺が双子へのプレゼントとして選んだのはペンダントだった。
ペンダントトップは、奈々が青色のクォーツで佐奈が水色のクォーツだ。
とはいえ、安めのものを選んだので、気に入ってくれるのかは不安だった。
「えへへ、嬉しいよ。 6歳の夏祭りみたいにこんな素敵なものを貰えるなんて」
「私もこんな素敵なペンダント、初めて貰ったよ」
双子は嬉しそうに笑顔を浮かべた。
特に佐奈は、俺が6歳の頃に夏祭りにて、買ってあげたおもちゃのネックレスを大事にしていたくらいだ。
俺から貰ったものは宝物なのだろうな。
「ありがとう、まーくん。 大事にするね」
「私も」
最終的に喜んでもらえてよかったと思う。
ホッと胸を撫でおろす俺に、田井中さんと服部君がフォローしてくれた。
真由は代表で紗友里さんに向けたプレゼントを渡していた。
なお、あの中身はフライパンだった。
奈々からフライパンの一つがそろそろ使い物にならなくなると教えていたようだ。
その後はケーキを食べつつ、雑談したりしながら盛り上がった。
冬さんの仲介で、淳君と夏奈さんとも話せるようにはなったのも大きかった。
「何とかトラウマの発症は、軽く済んだみたいだね」
「佐奈、早速着けてるのか」
「うん。 まーくんから貰ったものだからね。 これからはデートの時とかには着けるよ。 ボクにとっても宝物だしね」
「そうか。 何とかプレゼントをした甲斐があったよ」
一息ついた所で佐奈が俺の傍に来る。
俺からのプレゼントのペンダントを着けて。
俺の部屋に遊びに来たり、デートをする際も、これを着けるそうだ。
「来年は、もっといいものをプレゼント出来ればなと思ってる」
「無理はしないように。 ボクにとっての最高のプレゼントはまーくんと一緒に居れる事だから」
「あはは、そう言われるとな」
真っ向で佐奈からそう言われると照れてしまう。
それだけ佐奈は、俺の事を想い続けてくれてたのだろうな……。
色々あったけど、ようやく双子と紗友里さんの誕生日パーティーは終わりを迎えるのだった。
次回は明日の昼に更新します。
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