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下校時の新たな情報

 さて、無事に5限目と6限目の授業も乗り切った。

 その後のホームルームも(つつが)なく終え、高岡姉妹と俺は教室を出て、啓介と真由と合流する。


「現時点では、二人を呼び止めようとする輩はいないな」


「校門を出るまではそうあって欲しいね」


「ボクもそう思うよ。 まーくんとボクの仲を引き裂こうなんて許さないから」


 そして、佐奈達を呼び止めようとするしつこい奴らは、幸いまだいないようだ。

 それでも校門を出るまでは、安心できないのだ。

 奈々と佐奈も、しっかりと目を光らせている。


 幸い、今回も何事もなく奈々と佐奈を呼び止めようとする輩と出会わずに、校門を出る事ができた。

 未だにそういうのが存在しているのには驚いたのだが、悪野達みたいに自分達こそがという考えが多いのだろうか。

 幸い、クラスメイトはいい奴らたったのが救いか。


「そういや、悪野と葛宮は今日から停学だったんだな」


「ああ」


「処分が軽いんだけど、今の現状を踏まえたら仕方がないのかもね」


「そういや、丁度メールが来てたな。 あのお局教師と悪野達の因果関係とか」


「私の方も来てるね。 見てみるよ」


 真由と啓介に、悪野と葛宮が今日から停学という話を伝えた。

 二人は、去年の事も踏まえて処分が軽いという不満があるが、それでも状況的に仕方がないとも言っていた。

 そこで、丁度お父さんからのメールが来ていたので、メールの内容を見る。

 真由のスマホにもメールが来ているようで、同時に見る。

 奈々と佐奈も気にはなってるようで、俺と真由を見ている。


「あー、やはりかぁ」


「どうしたの?」


「あのお局教師、文部科学大臣の妹なんだって」


「そして、その秘書が悪野と葛宮の家族らしいな。 あと、ここの教育委員会もお局教師の親族が絡んでる」


「うわぁ……。 それで処分が軽かったのかぁ」


「私達にわいせつ未遂しておいてと思ったけど、そこの圧力だったんだね」


 俺と真由がメールで記載された服部さんからお父さんに伝わった内容を聞いて、奈々と佐奈は顔を顰める。

 あのお局教師が文部科学大臣の妹で、大臣の秘書が悪野と葛宮の家族だとか。

 さらに、この地方の教育委員会もお局教師の親族が関わっているらしい。


 それ故に妹を介して、文部科学大臣や親族が入っている地方の教育委員会が各学校に圧力を掛けていたというのだろう。

 

「とはいえ、この間の選挙で落選したみたいだし、首相も変わったからその座は無くなると思うよ」


「ああ、まだ内閣改造が終わってないからか」


「重い処分はそれのニュースが出てからって事だね」


「そうなるね」


 お局教師周りの内容はこれである程度理解した。

 国や教育委員会にも触手が伸びている状況では、介入や圧力があるので一旦軽い処分にしようという事だろう。

 最近の選挙で、落選したのと首相が変わったことで、まともな人員が配備されると信じたい。

 そして、今俺が住んでいるこの地方の教育委員会のテコ入れも。


 とにかく、それらはニュースで報じられるのを待つしかない。


「さて、重い話はここまでにして、さっさと帰りますか」


「そうだね、まーくん♪」


「おおっと」


 ひとまず重い話はこれまでにして、早く帰ってしまおうと考える。

 それに同意してなのか、佐奈が俺の腕を組んできた。


「速攻でまーくんの腕を組むとか、下校時も見せつけてくれるわね、佐奈」


「まぁ、ファンクラブ加入者は応援に回ってるみたいだけどね」


 奈々がそんな俺達の様子を苦笑し、真由は双子姫のファンクラブ加入者は俺達を応援するスタンスで動いていると言っていた。


(佐奈の胸、相変わらず柔らかいなぁ)


 俺の腕に押し付けている佐奈の胸の感触を体感しながら、途中まで五人で下校する。


「じゃあ、私達はこの先だから」


「また明日ね、まーくん♪」


「ああ、また明日な」


 ある程度一緒に歩いて、マンションが見えたあたりで双子姫と別れる。

 佐奈達のマンション、あそこなんだな……。

 見た目的にも大きくて立派だな。


 なお、啓介もほぼ近所なので、途中で双子姫と別れてからは俺と真由が住む家まで三人で帰宅したのだった。



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