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双子姫と屋上へ

いいサブタイトルが思い浮かばなかった……

「おはようございます。 では、ホームルームを始めますね」


 啓介と真由と別れて、高岡姉妹と共に教室に入って席に着くと、すぐに早紀先生も入ってくる。

 そして、ホームルームが始まるが、悪野と葛宮は来ていないようだ。

 その方が俺としては楽なのだが、一応言及はあるだろうか?


「今日から悪野君と葛宮君は停学期間に入ります。 それを踏まえて、私が担当する1限目の数学の授業を使って席替えを行います」


 悪野と葛宮は今日から停学期間に入るらしい。

 去年の他の人へのいじめもあり、俺が不参加だった校外学習での高岡姉妹を襲った事も考えれば甘い処分だと思う。

 だが、この後の早紀先生の話によれば、お局教師の影響力がまだ残っているので、今は停学処分に留めるらしい。

 今の校長は、そのお局教師のいいなりになってるのだろうな。


 そういえば、お父さんが真由が俺のスマホにお局教師にまつわるメールを送るとか言ってたな。

 服部さんから何か分かったのだろうか……。


 そんな事を考えながら、1限目の席替えをしてから数学の授業に臨み、後の午前中の授業も無事にこなせたのだった。


 なお、俺が座る一番後ろの窓際は変わらないが、その横に佐奈が、前には奈々という形になった。

 これは二人の要望で実現したもので、俺の事情を考慮している形だ。

 そして、奈々の横には委員長である田井中さんが座ることになったそうだ。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「ふぅ。 ようやく昼休みか」


「まーくん、一緒にお昼ご飯食べようか。 まーくんの分のお弁当、ボクが作ってきたんだよ」


「え!? 佐奈が作ったのか?」


「うん。 腕によりをかけてねっ♪」


 午前中の授業が終わり、背伸びをしていると隣の席にいる佐奈から一緒にお昼ご飯を食べないかと誘ってきた。

 しかも、彼女が俺の分のお弁当を作ってきたようだ。


「佐奈は私と違って料理も得意なの。 元気なボクっ娘になってる佐奈の方が女子力が高いのは納得がいかないけど」


「母さんの指導でも手に負えないくらいだからね、奈々は」


「ぐぬぬ……」


 そこに前の席に座っている奈々が、佐奈は女子力が高いと言っていた。

 確かに元気でボクっ娘になってる佐奈の方が料理が上手いとか、ギャップがすごいなぁ。

 ちなみに奈々は、母親の指導でも手に負えない程のメシマズレベルなのだそうだ。


「それじゃあ、一緒に食べようか」


「やった♪」


 折角俺の分も作ってくれたので、佐奈の誘いを受け入れる。

 佐奈も一緒にお弁当を食べれるという形なので、嬉しそうだ。


「それなら、屋上に行きましょうか」


「そうだね。 途中でおかしな男子に捕まらないようにしないとね」


 奈々と佐奈が、教室を出てからは警戒しながら屋上へと向かう。


「お、正樹に奈々さん達か」


「あー、奇遇だね。 三人も屋上?」


「うん、そうだよー。 真由ちゃんと啓介君もかな?」


「ああ。 去年とかは正樹と三人で昼食を摂ってたからな」


 警戒しながら廊下を歩いていると、下の階から啓介と真由が現れた。

 多分、購買で食べ物を買っていたのだろう。

 それから、屋上で昼食をとろうとしていたんだろうな。

 去年は、同じクラスだったから三人で屋上で一緒に昼食を摂ってたもんな。


「じゃあ、私達も混ぜていいかな?」


「いいよ。 丁度しつこそうな男子が隠れてないか警戒していたところだし」


「五人いれば、そいつらも寄ってこないだろうしね。 一緒に行こう!」


「なら、決まりだな。 一応、情報も交換したいし」


 真由からの頼みに奈々と佐奈も受け入れた。

 5人一緒だったら、少なくともしつこく高岡姉妹に告白しようとする奴らが近づけないだろう。

 同時に、色々と情報も交換したいしな。


 実際に屋上には、誰も邪魔が入ることなくたどり着いたのだし。


 さて、佐奈が作ったお弁当……、楽しみだな。



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