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30. 7日目

あけましておめでとうございます!

今年の抱負は「週2更新ができるようになる」です。


本年も拙作をよろしくお願いいたします!


「ふぁ~。」


 欠伸をしながら体をグーッと伸ばす。


 格子窓の外は既に明るくなっており、爽やかな風が室内に入ってくる。


 なんてことのない、いつも通りの日常。


 しかし、そんな穏やかな光景とは裏腹に、俺の内心は曇っていた。


 この世界に来てまだ間もないが、そんな中でできた数少ない知り合い───ジャスさん。


 やむを得ないとはいえ、恩人とも言える彼を手にかけてしまったことに対して思うことがない訳ではないが……悩みの種はこれではない。


 俺が今気になっているのは「邪神は本当に倒せたのか?」という疑問だ。


 これは終わってから思い出したのだが、アレさんは「邪神討伐の成否は取り憑かれていたジャスさんが消滅したかどうかで判断できる」と言っていた。


 どうしてこれをあの時に思い出せなかったのか悔やまれるが……まぁ、あの時すぐに思い出していたとしてもどうしようもなかったとは思うけど。


 それはそうと、アレさんの言葉通りに考えるならば今回の暗殺は……失敗したということになる。


 因みに、何故これで正否の判断ができるのかというと、《ミニ・レイ》及びこれの元となった魔法である《神罰の光(ジャッジメント・レイ)》には特殊な特性があるからだ。


 それは、『神敵のみを消滅させる』というもの。


 神敵───つまりは神の敵。


 この場合の『神敵』というのは言わずもがな邪神のことであるが、善良な一市民であったジャスさんはそうではない。


 時間の進行と共に、依り代となったジャスさんと邪神は同一化していくのだが、あの時点ではまだ1つの体に2つの精神が混在している状態。


 故に、あの時放った《ミニ・レイ》ではジャスさんの精神に一切の影響を与えることなく邪神のみを狙い撃つことができる、というのがアレさんの理論だった。


 だが、現実にはジャスさんも一緒に消滅してしまった。


 これは一体どういうことなのか。


 ……どういうことなんだろうね?


 正直邪神に関してはゲームでも多く語られることはなく、考察勢と呼ばれる人たちが日々研究しているものの、その存在は未だ多くの謎に包まれている。


 その道の専門家で分からないことをネットで多少齧った程度の知識しかない俺が分かる訳もなく……。


 閑話休題。


 邪神の顔を見たあの瞬間、ほんの一瞬ではあったけど魔法の発動が遅れてしまった。


 もし失敗したのだとしたら原因はそれで間違いないだろう。


 ただ、アレさんの言葉を疑う訳ではないんだが……一つ気になることがある。


「ステータス」



────────────────────



クロト     Lv 20

所属:冒険者ギルド

Eランク



SP       0 pt



HP      200

MP      200


STR     43(+4)

INT     211(+23)

STM     31(+3)

DEF     21(+2)

AGI     25(+2)

DEX     29(+2)

SEN     21(+2)



《称号》

女神に選ばれし者(!)

初級冒険者

初級片手剣使い

駆け出し棍使い

初級魔法使い



《熟練度》

細剣術     Lv 14

棍棒術     Lv 7

火魔法     Lv 4

水魔法     Lv 7




《スキル》

【走突】【一段突き】

【叩きつけ】 【横殴り】



《魔法》

【ファイヤーボール】

【ウォーターボール】



────────────────────



 レベルが20から上がっていないことは一旦置いておいて、気になることというのは、新たに獲得した『女神に選ばれし者』という称号のことだ。


 見たことも聞いたこともない、完全初見の称号。


 各ステータスの横にある数値が軒並みプラスになっているのは、恐らくこの称号のせいだろう。


 この現象には心当たりがある。


「ゲームで邪神を倒した際に獲得できる、『女神に認められし者』と同じだ……。」


 『女神に認められし者』は『全ステータス10%上昇』と『取得経験値2倍』という、トリワルの中でもトップクラスの性能を誇る。


 そして、今回獲得した『女神に選ばれし者』という称号も、計算上は同様のことが起こっている。


 『選ばれし者』と『認められし者』。


 言葉の響き的に後者の方はただ実力を認められた、「認知されただけ」という印象であるのに対し、前者は「女神自らが選んだ」というようなニュアンスを感じなくもない。


「その理論で考えるなら『選ばれし者』の方が上位の称号のように思えるけど……もし邪神を倒せてないんだったとしたらこの称号が手に入るのはおかしくないか?」


 これは結局、倒せているのかい? 倒せてないのかい? どっちなんだい!


 ……ん? 今なんか某筋肉芸人が頭を過ったような……ってそれは今はどうでもいいか。


 俺はアレさんの言葉に何かヒントがなかったか、もう一度記憶を辿ってみることにした。




「───あ、そうか。そもそもこれの発端はあのRTAのチャートに再現性があるかなどを検証するため。ということは、アレさんですら知らないことがある可能性は大いにある訳で……ジャスさんを巻き込んで邪神が消滅してしまうパターンもある……?」


 希望的観測かもしれないが、この理論なら称号に関しての疑問も一応は辻褄が合っている。


「……いや、そう考えるのは早計だな。念には念を入れて教会に行っておくべきか。」


 ゲームでは邪神を倒した後に教会に訪れると、女神───『ガリワディード』から感謝を伝えられるというイベントが発生した。


 ぶっちゃけ、邪神が生きていようがいまいが強くなるという目標に変わりはないのだが……それでも白黒ハッキリさせておくのは大事だろう。


 それに、どうせ今日1日はオフの予定だったしな。


 そんな訳で俺は後顧の憂いを断つため、教会へ向かうことにした。



ステータス画面の描写で、新しく追加された項目が分かりやすくなるように(!)という記号を追加してみました。読者の皆さんが識別しやすくするために追加したものなので実際には無いという設定です。

今後気が変わる可能性も多分にありますが……。



P.S.

活動報告の方にも書きましたが、昨年8月頃に発症した気胸が再発してしまいまして、現在手術のために入院しております。

入院直前になんとか今話の予約投稿はできたのですが、次回以降の投稿がいつできるか分からない状況です。

更新できなかった分はどこかしらで必ず帳尻を合わせますので、ご迷惑おかけしますがお待ちいただけると幸いです。

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