決闘の始まり
更新が遅くなってしまい、本当にすみません。アイデアが切れておりました。
184年。黄巾党と官軍が衝突している最中、突如として黄巾党の首魁の一人であった張角が病に伏せる。
病に伏せた張角の代理として、張角の義弟であり、首魁の一人でもある張宝が陣頭指揮を行うのであった──
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并州・某所にて、呂布は繁華街を練り歩き、人々の注目を集めていく。
無理もない。呂布は齢二十三であるが、百九十はあろう身長。筋骨隆々とした肉体で背負っている方天画戟。そして何より、呂布から感じられる凄まじい覇気。
それらの要素が積み重なり、呂布は畏怖という意味で注目の的となっていた。
「そこの筋骨隆々としたお人。少しよろしいか?」
その呂布に話しかける男が一人いた。
男は(呂布にとっては)変わった形の兜を被り、更に質の良い鎧を着ていることから、将軍職に就いてる者だと呂布は見受ける。
「何だ?」
唸るような低声で、呂布は男をギロリと見向く。呂布に見向かれた男は、覇気を全身に当てられたかのような感覚に一瞬陥り、足がすくむも、すぐさま立ち直り、要件を言う。
「オレは姓を張、名を遼、字を文遠と言う。いきなりだが、オレと決闘をしてほしい」
そう名乗った男──張遼文遠の唐突な要求に、呂布は眼を広げる。
「お前さんを見ていると、どうしても武人としての血が滾るのだ。いまこの男と戦わねば、後々オレは後悔する、と」
張遼がそう言った瞬間、繁華街にいた民衆たちがざわめく。実はこの張遼、并州最強と謳われる将なのだ。その男がいま戦わねば後悔する、と直々に兵でも名のある将でも何でもない男──呂布に決闘を申し込んだのだ。
「──分かった。場はどうする?」
「場はこちらで用意する。着いてきてくれ」
呂布は決闘を承諾し、張遼に言われるがままに繁華街を出る。
──この男ならば、俺と戦い合えるかもしれん、と淡い期待を抱きながら、決闘を行う場へと張遼と共に向かう。
やがて着いた所は、兵を訓練する場であった。
「おお! 張将軍! そのような男を連れ、どうなさいましたか?」
「今からこの男と決闘を行うのだ。観戦して行ってもいいぞ」
丁度訓練していた兵が、張遼に挨拶をする。それに対し、張遼は笑みを浮かべて応える。
「では、お前さん。姓名を何と言う?」
「姓を呂、名を布、字を奉先」
それを聞き、張遼は満足そうに頷く。
そして、張遼は模擬戦用の槍を呂布に投げ渡す。呂布は槍をパシッと掴み取る。
「では、そろそろ始めるとしよう」
張遼が言った刹那、呂布は凄まじいほどの覇気を出し、それをもろに浴び、張遼は怯む。
(な、なんという覇気! だが、それでこそ、戦いようがある!)
張遼は深く深呼吸をすると、改めて槍を構え、負けじと覇気を帯びる。
「いざ、参るッ──!」
このことは、後の三国志にて、こう記されている。
──飛将、張文遠と決闘を行う。
アイデアが切れた時は、このように三ヶ月くらい更新されません。本当にすみません。