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あとかぶ! ~小説でわかる金融と経営~  作者: 西邑 充
入学試験 ~水面下でうごめく策謀~
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三章の④ 多数の思惑

入学試験のルールは以下のとおり


① 約300人の生徒には1部づつパンフレットが配布されている

② そのパンフレットには1~40の番号がランダムに1つ書かれている

③ 1~40の番号を1人づつ揃え、40人のクラスを作り、係員に伝える

④ クラスはAからEクラスまである

⑤ 原則として手段は自由


主人公:誼人は、望と協力関係を結び、『特待生は、分散するように同じ番号を与えられている。その番号は1と2』そして、『丁度280枚あるはずだったパンフレットは当日欠席した者達のせいで、欠番が出ている』という仮説に辿り着いた。

その仕掛け人は、5年ほど前にワイドショーを騒がせた世界中で活動していた詐欺師の両親をもつ家の三女、如何心いかにこころだった。

整った顔立ちではあるが、誰にも見られていない時にのみ、眼光が鋭くなる特徴があった。


詐欺師夫婦は夫がフランス人、妻が台湾人という特殊さも相まって、しつこいほどに繰り返し報道された。

夫婦は日本に拠点を置いていたため、娘達は日本国籍だった。もちろん娘達も詐欺行為に加担していた。親としては、やらせたくなかったようだが、DNAがそうさせたのか娘達は自ら進んで手伝った。


そんな特殊な環境で育った彼女が40名で団体作れ、という説明を聞き、真っ先に思いついたのは「ねずみ講」だった。


―――ねずみ講は正確には「無限連鎖講」と言い、その定義はカネを払う参加者が無限に増加するという前提において、二人以上の倍率で増加する下位参加者から徴収したカネを上位会員に分配し、上位参加者が、自らが払ったカネを上回る配当を得る事を目的としたシステムの事を言い。人口が有限である以上、無限に成長する事があり得ないので、日本では法律により禁止されている。

無限連鎖講は親から子、子から孫、孫から曾孫……と、ねずみ算的に増加していくシステムなため、侮蔑を込めてねずみ講と呼ばれる。―――


心は、違法行為であるねずみ講は、生徒の企業活動を推奨するなどとのたまうこの学校の選定でも禁止されるだろうと思っていた。だから、別な方法を考えようとしていたのだった。


しかし、手段は問わないという言葉がすぐに耳に入ってきていた。


手段を問わないという校長の一声で、心はこの選定をねずみ講に当てはめるには具体的にどういった手段をとればいいかを考えた。

本来なら金銭のやり取りのシステムなのだが、ここではいかに参加者を増やすか。という目的のみなので、システムだけを応用すればいいのではという考えに至る。

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