表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/15

攻略対象者、悪役令嬢(仮)とデートする

またまた、攻略対象者目線。

デートしてます!多分!!

窓から入る日差しも陰り、薄暗い部屋で男女の声が響く。


「ねぇ、婚約者様。私はデートがしたいのです。」


本を読んでいる男の背中にしなだれかかり、甘えるような声で男の耳に囁いた。


「…今、まさにデート中だろう?」


読んでいる本から目を離さず、素っ気なく答えた。

そう、今日は休日。

婚約者殿にデートをせがまれ、2人は伴って、王立図書館に出向いているのだ。


「…そうですけど、違うのです。私がしたいのは、これじゃないのです。これは、いつもの日常なのです。」


最初は大人しく、本を読んでいた婚約者殿が、いきなりおんぶお化けになりながら、抗議してきた。


何処が違う?

男女2人が、連れ立ち、休日を共に過ごす。

デートとは、そういうものではないのか?


首を傾げ、デートの定義を考えていたら、最早半泣きになっている婚約者殿が、背中から這い上がり首にしがみつきながら、更に抗議してきた。


そうですけど!

違うのです!

私が求めているのは、甘い世界なのです〜〜!


2人だけで手を繋ぎながら、街を歩き、疲れたねって言いながら、1つの果汁水を飲みあい、夜も更けたら、「今夜は帰したくない」って、婚約者様に言われたいのです。


なんだそれは…。


購入予定もないのに、疲れるまで、街を彷徨い歩くのか?

それは楽しいのだろうか?

それに、自分たちは貴族の子息子女なのだから、完全に2人だけで外を歩けるわけが無いだろう?

護衛がつくに決まっているしな。

あと、2人で1つの飲み物とか、それは貴族として、金がないと思われてマズイのではないか?

最後の今夜は帰したくないは、何時も思っているから、大丈夫だ。安心して欲しい。

むしろ、今夜は帰りたくないのです。と、言ってくれても良いのだが?

許しが出るのなら、速攻で、侯爵家にお泊まりのお知らせを飛ばしますが?


と、心の中で思いを巡らせていたが、何時もの如く、敢えて口にはださない。


勿体ぶっているわけではなく、感情を言葉に乗せるのが苦手なだけだ。

その点、婚約者殿は、俺と逆なのだろう。

何事も言葉にする。気持ちいいほどに。

そこが、好ましくもあり、羨ましい。

とても可愛らしい自分の婚約者から、真っ直ぐに愛情を向けられ、好意を寄せられて嫌な男なんて居ないだろう?


尚も、婚約者様とデートがしたいのです〜!

大好きな人と、2人だけで過ごしたいのです。


と、訴える婚約者殿を背中から剥がし、自分の膝の上に乗せた。

そして、腕の中に閉じ込める。


俺は婚約者殿と一緒に過ごす日常が、とても好きで大事だと思っている。

だから、こうして一番好きな本を読む時も、婚約者殿を伴っているわけで。


「静かにしろ。ここは図書館だ。だまって、ここにいれば良い。」


そう言いながら、婚約者殿の髪にキスを落とせば…。

真っ赤になって、目を潤ませた可愛らしい顔を慌てて縦にふり、頷いている。


本当に、可愛いなぁ。

ここが、2人だけじゃないのを、感謝して欲しいくらいだ。

2人だけだったら、とっくに…ね。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ