表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ID

作者: セツト

20XX年の日本を舞台とした話です。


国民一人一人がIDを作られ、管理されたとしたらーーー


と想像しながら書きました!




短ーいですが初投稿、宜しくお願いします!


20XX年、日本。

人口の全てがIDによって管理され、何処へ行くにも何をするにも政府の監視下に置かれるようになってから数年が過ぎた。


やがて個人のID情報を一般人が閲覧出来るようになるまではさほど時間はいらなく、つい一ヶ月前にその一部が民営化される事となった。


その一部というのが、個人ID間でのコミュニケーション。


コミュニケーションと言えば聞こえは良いが、つまりは互いに相手の評価・批評が出来るシステムである。


その仕組みは、IDのホームに10段階評価とコメントを書き込む事が出来、一定数の悪評がたまればペナルティが与えられるというものだ。

将来として、やがては企業からの書き込みも採用されモンスタークレーマーの管理にも一役買うといったものになるらしい。


僕らの行動はIDによって管理されているわけだから、問題行動を取り続ければその店舗や会社から出入り禁止、という事にもなる。


ただでさえ行動を監視されているのにそこまでする必要はあるのかと問題提起する一部の国民もいたが、それよりも犯罪者などを自分たちで取り締まれるかもしれないという利点に沸き立つ人達の賛成意見が多く、しばらくの間その新しいシステムに誰もが目を輝かせた。



けれど、僕には一つの懸念があった。



そしてそれは、すぐに現れた。

『個人IDを使ってのいじめ』だ。

何もしていない人によってたかって悪評を書き込み、孤立させてしまう。

そんな事件が相次いで起こったのだ。


事件は連日ニュースになり、反対していた人達が団体となってデモを起こした。


当初は賛成していた専門家も、手のひらを返したように反対し始めた。




そして、個人ID間でのコミュニケーションシステムは突如中止された。


今までに書き込まれた批評の全ては消去され、民営化された部分はまた元の政府の管理下におかれる事となった。



しかし、それはすべて表面上の事であり、重要な案件については今でも極秘ファイルとして保存されているともっぱらの噂であるーーー




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ