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第二章 最初の騎士
「…くっそ、また奴らが…」
黒煙で覆われた空の下、城塞都市ウィンゲルの大門の上。
既に閉ざされた門をこじ開けようと、今日も魔物達が群がってくるのを見下ろす1人の騎士。
鎧は幾らか摩耗し、傷が残り、彼が激戦を生き抜いて来たことを物語る。
「第一種戦闘配備。弓士部隊、一本たりとも外すなよ。重装騎士、うって出るぞ。奴らに城門を開けさせるわけにはいかないんだ。気張れよ!!」
そう檄を飛ばして、味方を鼓舞し、自らも突撃部隊の最前列に加わる。
彼-ランスロットは、家宝と伝わる槍を振るい、終わりの見えない、そして絶望的な野戦へと突き進む。
「いいか、誰1人として欠けることなく帰ってくるぞ。」
「おう!!」
魔物の群がる城門への道が、開かれた。