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転生騎士王の戦記  作者: アルカナ
2/9

第一章 始まり

眩しい。

暗闇の中に居た彼は、その明るさにまばたきを繰り返した。

声に呼ばれ、闇の進み、辿り着いた巨大な岩の扉。

虚無の中にあって、それは到底開きそうにない圧倒的な質量を感じさせる扉だった。

だがしかし、その扉は、彼の手が触れると重々しく開き始めた。

徐々に広がっていく隙間から、溢れ出る光。

闇に居た彼には、その暖かさが感じられた。


☆☆☆☆☆


「やっと…届いたのですね!!」

扉の中へ、誘われるように進んだ彼にあの声が語りかける。

「どんなに、貴方を待ったことか…」

少し哀しげな響きを含んだ声につられ、顔をあげた。

周りを見渡せば、そこは白亜の大広間。

そして目の前には、輝きを纏う愛らしい女性。

その顔には、華やいだ微笑みが浮かんでいた。

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